長寿の食卓~あの人は何を食べてきたか~ 樋口直哉
【第22回】 2016年1月14日 樋口直哉 [小説家・料理人]

葉巻や酒を愛しても、「偉い人」なら長生きする?

イラスト/びごーじょうじ

 ウィンストン・チャーチルは第2次世界大戦時の英国首相。難しい立場の英国をうまくかじ取りし、ナチスドイツに対抗した。毀誉褒貶(きよほうへん)相半ばする人物だけれども、演説と文才に秀で、自伝によってノーベル文学賞(平和賞ではない!)を受賞している。チャーチルの人気は今でも健在で、ある企業が行った「尊敬するリーダーは?」という世界の1400人余りのCEOを対象にしたアンケートで、1位に選ばれたこともある。このアンケートで2位に選ばれているのがスティーブ・ジョブズであることからも、時代を越えた根強い人気がうかがえる。

 ところで長寿であったチャーチルは、今でも飲酒量の多い人や喫煙の言い訳に使われることが多い。

 チャーチルは葉巻と酒を愛したことで知られている。チャーチルといえば葉巻を加えた写真を想像する。葉巻には様々なサイズがあるが、彼は太い葉巻を愛した。このタイプをチャーチルと呼んだりもするようだ。

「私の好みはシンプルだ。最上のものがあればいい」

 その言葉の通り、チャーチルはシャンパンも好きで、ポル・ロジェには彼の名前を付けた1本がある。お気に入りのウイスキーはジョニーウォーカーの黒ラベル。ウイスキーにベルモットとレモンを加えた「チャーチル」というカクテルもある。これほどあちこちに名前を残した政治家もいない。

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樋口直哉 [小説家・料理人]

1981年生まれ。服部栄養専門学校卒。料理人として活動する傍ら、2005年、『さよならアメリカ』で群像新人文学賞を受賞し、小説家としてデビュー。ほかの作品に『月とアルマジロ』(講談社)、『大人ドロップ』(小学館)、『星空の下のひなた。』(光文社)、『ヒマワリのキス』(徳間書店)、『アクアノートとクラゲの涙』(メディアファクトリー)がある。

 


長寿の食卓~あの人は何を食べてきたか~ 樋口直哉

1日でも長く生きたい――。きっと多くの人が望むことだろう。では、実際に長生きをした人たちは何を食べてきたのか。それを知ることは、私たちが長く健康に生きるためのヒントになるはずだ。この連載では、歴史に名を残す長寿の人々の食事を紹介。「長寿の食卓」から、長寿の秘訣を探る。

「長寿の食卓~あの人は何を食べてきたか~ 樋口直哉」

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