ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
1日36万円のかばん持ち
【第13回】 2016年3月12日
著者・コラム紹介バックナンバー
小山 昇

「社員のために」と言う社長ほど、
「自分の見栄のために」
仕事をしている

★【三流】は、「世間体を大事に」する
★【二流】は、「利益を貯め」こむ
★【一流】は、「縄張り荒らし」をする

1
nextpage

小山昇と「かばん持ち社長」との会話

小山 昇(Noboru Koyama)
株式会社武蔵野代表取締役社長。1948年山梨県生まれ。
「大卒は2人だけ、それなりの人材しか集まらなかった落ちこぼれ集団」を毎年増収増益の優良企業に育てる。2001年から同社の経営のしくみを紹介する「経営サポート事業」を展開。現在、600社以上の会員企業を指導しているほか、「実践経営塾」「実践幹部塾」「経営計画書セミナー」など、全国各地で年間240回以上の講演・セミナーを開催。1999年「電子メッセージング協議会会長賞」、2001年度「経済産業大臣賞」、2004年度、経済産業省が推進する「IT経営百選最優秀賞」をそれぞれ受賞。日本で初めて「日本経営品質賞」を2回受賞(2000年度、2010年度)。2004年からスタートした、3日で108万円の現場研修(=1日36万円の「かばん持ち」)が年々話題となり、現在、70人・1年待ちの人気プログラムとなっている。『【決定版】朝一番の掃除で、あなたの会社が儲かる!』朝30分の掃除から儲かる会社に変わる『強い会社の教科書』(以上、ダイヤモンド社)、『99%の社長が知らない銀行とお金の話』『無担保で16億円借りる小山昇の“実践”銀行交渉術』(以上、あさ出版)、『【増補改訂版】仕事ができる人の心得』(CCC メディアハウス)などベスト&ロングセラー多数。
【ホームページ】 http://www.m-keiei.jp/

小山 小田島社長は、地元の名士としてチヤホヤされたいのか、社員の家族から喜ばれたいのか、どちらですか?

小田島 もちろん、社員の家族です。社員と、社員の家族を幸せにしたいと思っています」

小山 あなたは、言っていることと、やっていることが違う。あなたが気にしているのは、 「自分のメンツ」 だけ。このままだと、取り返しのつかないことになるよ。

右肩下がりの業界で、
「5年で2.5倍」の売上を達成できた理由

 株式会社小田島組は、岩手県内における公共土木事業を主に請け負っていて、かつては「やればやるだけ、儲かる」「待っていても仕事がくる」という状況でした。

 ところが、世情の変化にともない、建設業界は厳しい経営環境を強いられるようになります。1998年以降、公共工事の急速な減少により、小田島直樹社長も「やればやるだけ、儲かる」などと大仰にかまえていられなくなったのです。

 そこで私は、小田島社長にあることをやらせることにしました。それは、「縄張り荒らし」です。

 つまり「同業者の仕事を横取りする」ように指導をしました。

 建設業界は、「ほかの地域の仕事を取ってはいけない」という暗黙のルールがあって、領分やテリトリーが慣例的に決められています。同業他社はライバルというより、実際は、古いしきたりに守られた仲間でした。

 縄張りを荒らせば、業界からひんしゅくを買うのは必至です。難色を示す小田島社長に、私はこう言いました。

 「隣の地区に仕事があるのに、どうしてそれを取りにいかないのか。縄張りを荒らすのが嫌だったら、別のコンサルタントを紹介するから、そっちで勉強してください」

 恥もプライドもかなぐり捨て、必死にならなければ、社員も社員の家族も守ることはできない。それなのに小田島社長は、「社員と社員の家族が大事」だと口では言っておきながら、世間体のほうが大事なのです。

 「当時は、社員との飲み会があってもドタキャンして、地域の社長仲間との飲み会を優先していました。でも、今は違います。地元でいい顔をするのをやめたんです。地元建設業のパイが縮小しだした時期でしたから、小山社長のひと言で、隣の地区から仕事を取ることを決めました。ほかの地区に飛び込んでいくのは、死ぬほど怖い。けれど、小山昇に叱られるほうが何倍も怖い(笑)」(小田島社長)

 公共事業の削減により、地方の建設業は伸び悩んでいますが、小田島組は別です。2008年は5000万円の赤字(売上7億円)でしたが、2013年6月の売上は、18億円。5年前の「2.5倍」に成長しています。「5年で2.5倍」の売上を達成できたのは、新規開拓に乗り出したからです。

 「昔は、どんな仕事でもやれば儲かっていたんです。でも今は違います。小山さんが言うように、『これまでと同じやり方、同じ人、同じ商品ではダメ』なんですよね。だから、仕事のやり方を変えていかなければなりません。縄張り荒らしのほかに、社員教育にも力を入れています」(小田島社長)

 たとえば、1000万円の銀行預金の力は、金利が1%だとすると、年間1万円しかありません。でも、社員教育のパワーは、年間1万円以上です。

 「10人に100万円ずつ投資したら、絶対に1万円以上の価値を生み出すはずです。なおかつ社員教育は、有効期限がありません。2年でも3年でもさらに増幅されます。利益を銀行に眠らせておくよりも、社員教育に投資したほうが得ですよね」(小田島社長)

1
nextpage
スペシャル・インフォメーションPR
ダイヤモンド・オンライン 関連記事
瞬間モチベーション

瞬間モチベーション

シャンタル・バーンズ 著

定価(税込):本体1,400円+税   発行年月:2016年4月

<内容紹介>
一瞬でモチベーションが上がる! 読むだけで不安、ストレスやプレッシャーから自由になる! 心がスッとラクになるBBCやワーナーも採用する「やる気」のつくり方。集中力が上がって。仕事や勉強のパフォーマンスをあげる即効のモチベーション術

本を購入する
ダイヤモンド社の電子書籍
(POSデータ調べ、5/15~5/21)


注目のトピックスPR



1日36万円のかばん持ち

なぜ、「かばん持ち」を体験すると、できる社長に変わるのか? 「3日で108万円の現場研修」を1冊にギュッと凝縮! 70人・1年待ちの予約殺到マル秘プログラム! 真実は現場にしかない! 指導企業600社超!15年連続倒産ゼロ! 自らも15年連続増収増益を続ける武蔵野の「経営の3種の神器」――【1.現場】【2.環境整備】【3.経営計画書】が読むだけで体感できる「オール・イン・ワン」ブック! 三流・二流・一流の分かれ目を「40の心得」として初公開! 三流は、「借金は悪」と考える。二流は「時には借金は必要」と考え、「すぐに」返す。一流は「とことん限界まで」借り、「なかなか返さない」。【特別付録】三流が一流に一夜にして変身!3日で108万円払った社長も知らない! 役立つ着眼点・習慣・秘録リスト24。連載では1年半に及んだ製作舞台裏インタビューと40の心得を紹介。
 

「1日36万円のかばん持ち」

⇒バックナンバー一覧