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金融市場異論百出

ロンドンの「グッドサービス」と
日本のサービス産業の低生産性

加藤 出 [東短リサーチ取締役]
2010年7月29日
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 ロンドンの地下鉄はよく遅れ、よく止まる。また、週末は線路等の整備のために運行が停止される区間がたくさんある。

 こういった状況なので、地下鉄が動いていると、「ただ今グッドサービスで運行中」というアナウンスが流れる。本来、地下鉄は走っているのが当たり前のはずだが……。

 きわめて稀なケースだが、全線が順調に動いていると、車内アナウンスは「ただ今すべての路線がグッドサービスで運行中です」と誇らしげに語る。しかし、ロンドンの地下鉄には冷房がない。夏は非常に暑く、不快に蒸している。

 混雑時にそのアナウンスが流れると、さすがにロンドンの乗客もうんざりし、皮肉を込めて「コングラチュレイション」と言いながら、だるそうに拍手をしている。

 ロンドン在住の日本人は、必ずといっていいほど量販店等の配達サービスに不満を述べる。配達指定日は1日家にいなければならない。1日待っても、来ないことがある。日本の宅配便に慣れた人にはそのルーズさは耐えられない。

 英国では家やホテルの設備もよく壊れる。修理もなかなか来ない。

 通っている語学学校の英語教師が、本に載っていたバスルームの写真を指さして、「ご覧、シャワーに故障中の張り紙がある。これが典型的なブリティッシュのバスルームだ」と話していた。

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加藤 出 [東短リサーチ取締役]

東短リサーチ取締役チーフエコノミスト。1988年4月東京短資(株)入社。金融先物、CD、CP、コールなど短期市場のブローカーとエコノミストを 2001年まで兼務。2002年2月より現職。 2002年に米国ニューヨークの大和総研アメリカ、ライトソンICAP(Fedウォッチ・シンクタンク)にて客員研究員。マネーマーケットの現場の視点から各国の金融政策を分析している。2007~2008年度、東京理科大学経営学部非常勤講師。2009年度中央大学商学部兼任講師。著書に「日銀は死んだのか?」(日本経済新聞社、2001年)、「新東京マネーマーケット」(有斐閣、共著、2002年)、「メジャーリーグとだだちゃ豆で読み解く金融市場」(ダイヤモンド社、2004年)、「バーナンキのFRB」(ダイヤモンド社、共著、2006年)。


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