ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
老後のお金クライシス! 深田晶恵

奨学金を安易に借りると、子どもがブラックリスト入りのリスクも!

深田晶恵
【第36回】 2016年4月6日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

今の大学生は2人に1人が
奨学金を借りている!

 例年、受験・入学時期の2~4月は「大学生の子どもにかかる教育費」について、マスコミからコメントを求められることが多い。

 このコラムの第11回でも書いたように、大学の授業料はハイパーインフレ気味なので注意したい。大学生の子どもを持つ親が大学進学した昭和50年代の授業料を現在と比べると、私立大学で約3倍、国立大学で約5倍にもなっている(昭和52年と平成25年の比較。文部科学省の公表データより)。

 収入も同じくらいインフレ状態なら、負担は同程度ですむのだが、収入はそれほど増えているわけではない。たとえば公務員の初任給(東京都職員の例)を見てみると、同じ年の比較で2倍ちょっと。授業料のほうがインフレ傾向にある。

 自分が進学した頃の金額のイメージのままでいると、受験・入学時期に慌てることになりかねないので、「昔よりお金がかかる」ことを知ったうえで対処していきたい。

 実際資金繰りに困り、教育ローンや奨学金を利用する家庭が増えている。日本学生支援機構の「学生生活調査結果(平成26年度)」によると、大学生の51.3%が奨学金を受給しているという。

 奨学金といっても「貸与型」なら、返済義務のある借金だ。教育ローンは「親が借りて、親が返すもの」だが、奨学金は「子どもが借りて、本人が返すもの」である。しかし、奨学金利用者が2人に1人の時代になれば、今の大学生にとってみると、奨学金利用は決して特別なことではなく、「みんな借りているから大丈夫」という感覚なのだろう。

 大学生が卒業後、給料の中から返済額を捻出する具体的イメージを持って奨学金を借りているとは思えない。親が社会人になった昭和50~60年代は、「独身寮」や「借り上げ社宅」の制度を設けている企業が多数で、20代のあいだは住居費がほとんどかからなかった人というラッキーな人も多いはずだ。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

深田晶恵 

ファイナンシャルプランナー(CFP)、(株)生活設計塾クルー取締役。

1967年北海道生まれ。外資系電器メーカー勤務を経て96年にFPに転身。現在は、特定の金融機関に属さない独立系FP会社である「生活設計塾クルー」のメンバーとして、個人向けコンサルティングを行うほか、メディアや講演活動を通じて「買い手寄り」のマネー情報を発信している。20年間で受けた相談は4000件以上。日本経済新聞、日経WOMAN、レタスクラブ等でマネーコラムを連載、ほかにダイヤモンド・オンラインでの『40代から備えたい 老後のお金クライシス!』のネット連載も 好評。

主な著書に『30代で知っておきたいお金の習慣』、『投資で失敗したくないと思ったら、まず読む本』『住宅ローンはこうして借りなさい 改訂5版』(共にダイヤモンド社)、『共働き夫婦のための「お金の教科書」』、『図解 老後のお金安心読本』(共に講談社)他多数。
1967年北海道生まれ。外資系電器メーカー勤務を経て96年にFPに転身。現在は、特定の金融機関に属さない独立系FP会社である「生活設計塾クルー」のメンバーとして、個人向けコンサルティングを行うほか、メディアや講演活動を通じて「買い手寄り」のマネー情報を発信している。18年間で受けた相談は3500件以上。日本経済新聞、日経WOMAN、ダイヤモンド・オンライン等でマネーコラムを連載中。
主な著書に『30代で知っておきたいお金の習慣』『投資で失敗したくないと思ったらまず、読む本』、『住宅ローンはこうして借りなさい 改訂5版』(共にダイヤモンド社)(共にダイヤモンド社)、『共働き夫婦のための「お金の教科書」』『図解 老後のお金安心読本』(共に講談社)他多数。


老後のお金クライシス! 深田晶恵

「年金崩壊」「定年後破産」などの恐ろしい言葉が飛び交う少子高齢化の現代ニッポン。老後の生活を支えるお金について熟知しておくことは、もはや誰にとっても待ったなしだ。30代でも早すぎない、40代なら今まさに備えを始めたい、老後資金のあれこれを人気FPがわかりやすく指南する。

「老後のお金クライシス! 深田晶恵」

⇒バックナンバー一覧