サッカー日本代表のオランダ遠征メンバーが決まった。
遠征では9月5日にオランダ戦、9日にガーナ戦が予定されている。オランダ代表はFIFAランキングで現在3位。06年ワールドカップではベスト16、08年欧州選手権ではベスト8に入った強豪だ。また、ガーナ代表は世界ランク35位。06年ワールドカップではやはりベスト16に入っている。40位の日本にとって、どちらも格上のチームだ。
そんな強敵とアウェーで対戦し、どれだけの試合ができるのか。来年6月に迫った南アフリカ・ワールドカップでベスト4の目標を掲げる日本代表の今後を占う意味でも重要な試合である。
この日本代表メンバーで注目したいのが、MFの本田圭佑(23)とA代表初選出となるFW・森本貴幸(21)だ。
とくに本田は地元オランダ1部リーグ(エールディヴィジ)のVVVフェンロ(VVVはVenlose Voetbal Vereniging=フェンロのサッカークラブの略でフェイ・フェイ・フェイと呼ぶ)で今季、開幕から4試合連続ゴールをあげる大活躍を見せている。知名度は高く、出場すれば観客から熱い視線を浴びせられることは間違いない。観客動員にも貢献するはずだ。
で、なぜ本田と森本が要注目かというと、ふたりは、これまでヨーロッパのリーグでプレーした日本人選手とは異なるルートでステップアップを志向している点だ。
これまでの海外進出組は
世界に実力が認められての渡航
日本人選手にヨーロッパプロサッカーリーグの扉を開いたのはカズ(三浦知良・現横浜FC)である。カズは24歳だった94年、イタリア・セリエAのジェノアで1シーズンプレー。世界最高峰のプロリーグでも日本人が十分プレーできることを証明した。
この後、ヨーロッパに渡る日本人選手が次々と現れるようになる。ヨーロッパのプロリーグでプレーした第一号は77年から9年間、ドイツ・ブンデスリーガに在籍した奥寺康彦だが、後に続く選手がいなかったことから、実質的な先駆者はカズといえるだろう。