今回も前回に引き続き、株式会社一休の森正文社長に「仕事の極意」についてお話を伺います。今回はその【後編】です。 前回【前編】はこちら

■ 社長ファイルNo.3 ■

株式会社一休 代表取締役社長 森正文 氏

■ 森社長が選んだ「仕事の極意」(スキル)は・・・ ■

人脈づくり

森正文森正文(株式会社一休 代表取締役社長)
1962年、東京都生まれ。1986年上智大法学部卒業後、日本生命に入社。資産配分の企画立案部門を経て、2年間リーマン・ブラザーズ投資顧問(ニューヨーク)に派遣。帰国後、融資・審査部門に。98年、日本生命を退社。同年7月株式会社プライムリンク(現・株式会社一休)を設立し、代表取締役社長に就任。2000年に立ち上げた高級ホテル・高級旅館宿泊予約サイト「一休.com」は、会員数約165万人(08年6月末現在)にまで成長。2007年2月には東証一部上場を果たしている。


高城 自分を気に入ってもらうための、テクニックはありますか?

 前回、若いときに知り合える人は限られていると言いましたが、若いうちのほうが年配の方からかわいがってもらいやすいでしょう。そういった意味では、年齢が上がれば上がるほど、偉い人には会いづらくなる。もしも年配の方と仲良くなりたいのなら、若いときのほうが可能性は高いと思います。

 特に60歳を超えた経営者は、話好きの人が多いですよ。だから、本気で会いたい経営者がいるのなら、正面から「あなたに興味があって、お話をお聞きしたいのです」と、まずはアプローチしてみればいい。その場合、その人の話を聞きたいという誠実な態度が重要です。

狭い殻にこもらず、
多くの人と接する機会を持つ

森正文 いずれにせよ、若いうちから社外の人と会う、違う考え方を持っている人や世代の離れた人と話すことは大切だと思います。大手企業の優秀なエリートでも、壊れる人は壊れるでしょう。それは狭い殻の中にこもってしまって、外側の環境に接していないからではないでしょうか。

 ちなみに私はまだ40代ですから、アプローチを受けてもできるだけお会いしないようにしています。ちょっとずるいですかね(笑)。仕事が忙しいこともありますが、営業されるケースがすごく多いので。みなさんに社外の人脈をつくるようにすすめ、世代の違う人に会えと言いながら、すみません。