やる気に満ち溢れて働ける毎日が理想だが、現実にそうはいかないことも多いだろう。そんな時は、活力の湧かない日々を受け入れるのではなく、みずからその状況を変えることが望ましい。本記事では、科学的な研究成果に基づき、そのための4つの方法が示される。


 理想の世界なら、私たちの仕事人生は完璧なまでに充足していて、意義深く、自然とやる気がわいてくるものである。だが、現実にそうでないとしたら、どうすればよいのか。かつては大好きだったのに、もはや情熱を失ってしまった仕事やキャリアに縛られているとしたら、どうだろう。

 そんな思いを抱えている人は、意外に多い。2017年のギャラップの調査によれば、仕事に積極的に取り組んでいると感じる従業員の割合は、米国では3人に1人にすぎない。言い換えれば、常に高水準の自発性と思い入れ、情熱と生産性をもって仕事に取り組んでいる人は、3人に1人しかいないのだ。ということは、大半の従業員は仕事に満足していないことになる。

 実際、このような違和感を抱く理由は、いくらでも考えられる。

 同じことを何度も繰り返して行うことに、行き詰まりを感じているのかもしれない。自分のしている仕事に意味などあるのだろうか、と疑問を持ち始めたのかもしれない。過剰に管理されていると感じたり、あるいは学習や成長を気にかけてくれる企業リーダーがいないと感じたりしているのかもしれない。この仕事を始めた頃に比べて、あなた自身が成長し、発展を遂げてきたために、人生における情熱や優先事項が変化した可能性もあるだろう。

 こうしたキャリア不調の例には事欠かない。企業研修を行っている最中や、企業での講演後のディスカッションの最中、また家族や友人との会話の中で、私は日常的に見聞きする。

 もちろん、どんな状況も笑って耐える、という人々もいる。だが、現在の科学的研究結果から、新鮮さのない仕事人生に新風を吹き込む、あるいは新しい角度からそれを再設計する方法がいくつか提案できる。

 以下に紹介しよう。