米コンサルティング会社ナバレントが、経営幹部の業績と能力に関する10年分の調査データをIBMの人工知能ワトソンによって分析。すると、最も優れた経営幹部に共通する4つの特質が明らかになったという。


 経営幹部は組織に絶大な影響を及ぼす存在でありながら、成果を上げずに終わる確率は高いままである。成功への処方箋はいまだに不足している。

 我々ナバレント(組織とリーダーの変革を支援するコンサルティング会社Navalent)はこう考えた。経営トップ就任後に成功を収めた人々を詳しく調査すれば、卓越と成功につながる特質を見出せるのではないだろうか。

 我々は幹部継承について、10年にわたる追跡調査を行ってきた。そこには2700人あまりのリーダーへのインタビューも含まれる。調査の一環として、厳密な統計分析(90以上の回帰分析を含む)を行い、最も優れた成果を上げている経営幹部のスキルを特定した。IBMの人工知能「ワトソン」によるコンテンツ分析、および幹部らの過去の業績評価と部下からの評価をもとに、会社の高業績と優れたリーダーシップに相関する7つの要因を抽出したものである。

 さらにこれらの要因から、卓越した幹部らの間に繰り返し見られる4つのパターンが明らかになった。「最良の経営幹部」が他と違うのは、4つの側面(互いに強く相関する)で常に秀でていることだ。「よい経営幹部」は、2つか3つでのみ優れている。しかし、以下に示す4つのすべてに秀でている者は、自分自身と会社に最大の成功をもたらすことができるのである。