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なぜカープの選手は他県出身でも「広島人」に見えるのか

相沢光一 [スポーツライター]
【第413回】 2016年9月13日
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Photo by Ken Fukasawa

 広島東洋カープがリーグ優勝を決めたが、その直後の広島の街の熱狂ぶりや狂喜乱舞するファンの姿には目を見張った。どのチームが優勝しても地元は盛り上がるものだが、広島の人たちの喜び方はケタが違う印象があった。また、優勝決定試合となった対巨人戦(東京ドーム)の広島地区の平均視聴率は60.3%(ビデオリサーチ調べ)。瞬間最高視聴率(緒方孝市監督、黒田博樹、新井貴浩が胴上げされるシーン)は、なんと71.0%を記録したという。

 25年間待たされたという思いもあるだろう。だが、広島という地方都市の市民球団として地元のファンとともに歩んできたバックボーンが、これほどまでの熱狂を生んだといえるのではないか。

 こうした空気の中にいるせいか、選手たちの風貌を見ても、すっかり「広島の人」だ。もちろん選手は広島に住んでいて、街への愛着はあるはずだし、所属するカープのために全力を尽くすのも当然だ。が、それを超えて、どの選手も「生まれも育ちも広島」という雰囲気を醸し出している。

実は他県出身者が多い
カープの中心選手たち

 今季、優勝に貢献する働きをした選手に地元生え抜きの選手は少ない。主砲としてチームを引っ張った新井と投手陣に疲れの出る夏場に好投を見せた薮田和樹ぐらいのものだ。

 投手陣では、チームの精神的支柱でもある黒田は大阪出身。14勝3敗という大活躍を見せた野村祐輔は隣の岡山、中継ぎで奮闘した今村猛は長崎、クローザーとして33セーブを記録した中崎翔太は鹿児島だ。

 野手では、攻守に獅子奮迅の活躍を見せた菊池涼介が東京、2試合連続でサヨナラ本塁打を打って「神ってる」という言葉を生み、チームを勢いづけた鈴木誠也も東京、3番として好打を続けた丸佳浩は千葉、1番打者の役割を十二分に果たした田中広輔は神奈川。大貢献の4人はいずれも関東出身だ。

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相沢光一 [スポーツライター]

1956年埼玉県生まれ。野球、サッカーはもとより、マスコミに取り上げられる機会が少ないスポーツも地道に取材。そのためオリンピックイヤーは忙しくなる。著書にはアメリカンフットボールのチーム作りを描いた『勝利者』などがある。高校スポーツの競技別・県別ランキングをデータベース化したホームページも運営。 「高校スポーツウルトラランキング」


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