晴れの舞台である結婚式。ハウスウェディングの増加などにより。ただでさえ高い結婚式費用が上昇しており、強引な手法で客を引き止めようとする結婚式場も増加。新郎新婦の心理を逆手に取り、言葉巧みに費用をつり上げるビジネスモデルも蔓延している。そうした結婚式ビジネスの実態については、2010年12月4日号「安心できる結婚式」特集をご覧いただくとして、ここでは、同特集に掲載した本誌独自のランキングを特別公開。大手式場を対象にした「満足度」と「安心度」の2面による、安心できる式場のランキングである。(「週刊ダイヤモンド」編集部・小島健志、野口達也)
千葉県浦安市の婚礼激戦区で、式を挙げた新郎新婦からひときわ高い支持を得る式場がある。「一度話したことをスタッフが忘れない」「自分好みの式ができる」「親身になって相談に乗り最大限応えてくれた」などと評価されているのが浦安ブライトンホテルだ。
ブライトンは、新郎新婦の要望を聞き出し2人に合わせた提案に徹する「オーダーメードブライダル」を掲げる。挙式前の打ち合わせといえば3回程度が普通だが、その回数は自由に決められ、15回以上通う客もいる。挙式1週間前には本番同様のリハーサルもでき、2人の不安を取り除いていく。
強引な営業はしない。初めて来た客には、仮見積もりを渡すことにとどめ、原則契約を結ばない。下見客を言いくるめてサインを取ろうとする式場とは違う。そのため業界平均10%といわれる解約率が2~3%程度と低い。
今回、本誌では安心できる式場として、初めて独自のランキングを作成した。そこで総合1位を獲得したのがブライトンだった。櫻井美和婚礼支配人は「いかに顧客の声を聞き、顧客の都合に沿って打ち合わせを進めていくかが重要」と話す。
今回のランキングでは、顧客の満足度と安心度の二つの視点を重視した。このうち満足度に関しては、他のサイトよりも評価の信頼性が高い口コミサイト「みんなのウェディング」の協力を得た。同サイトは、全国の式場を対象に、月に約65万人の閲覧者がおり、約6万件の口コミ投稿件数を誇る。特徴は、悪い評価 も消されない点にある。投稿は公表しているガイドラインに基づき1件1件審査するが、一部サイトのように広告費で投稿内容を変えることはなく、修正も投稿 者本人のみ。300文字以上が投稿の条件のため利用者の本音がわかる。実際かかった費用の明細表までも掲載されており、各式場の真の姿がわかるサイトだ。