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今週のキーワード 真壁昭夫

「自民党政権復活」の選択肢は本当にあるか?
菅内閣の危険水域突入を機に国民の“良識”を問う

真壁昭夫 [信州大学教授]
【第154回】 2010年12月7日
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 菅内閣は、いよいよ危険水域に入っている。政権に対する支持率は低下の一途を辿り、とうとう不支持率と逆転してしまった。それは、国民の菅政権に対する失望感がいかに大きいかを如実に表している。

 その背景には、経済、外交などの政策運営が行き詰まっていることに加えて、主要閣僚の不適切な発言が重なっていることなどがある。そうした状況を見ていると、民主党はいかにも頼りない。

 昨年の衆院選挙で民主党に投票した人々の中にも、「民主党政権にわが国の政治を任せることはできない」という見方が強まっているだろう。

民主党を選んだ有権者から批判が噴出!
「政権担当能力は素人」という批判

 問題は、今後菅政権が、難問山積のわが国の状況に対して、適切に対峙することができるか否かだ。ある政治評論家は、「民主党は、野党として与党の政策批判をしているだけなら良かったのだが、実際の政権担当能力は素人だ」と酷評していた。その見方は、多くの国民が抱く感覚と大きく違ってはいないはずだ。

 わが国をとり巻く経済や安全保障にかかわる環境が厳しさを増している現在、政権の基盤が脆弱になることは好ましいことではない。足元の民主党政権の弱体化は、わが国の弱点である政治の弱さが、具合の悪いときに顕在化したことを意味する。

 ただしその責任は、民主党を圧倒的多数で支持した国民にある。われわれは、そうした自覚を持つべきだ。

 自民党からバトンを受けた民主党政権の運営を見ていると、政策の根本となる筋の通った政治方針が見えない。

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真壁昭夫 [信州大学教授]

1953年神奈川県生まれ。一橋大学商学部卒業後、第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。ロンドン大学経営学部大学院卒業後、メリル・リンチ社ニューヨーク本社出向。みずほ総研主席研究員などを経て現職に。著書は「下流にならない生き方」「行動ファイナンスの実践」「はじめての金融工学」など多数。


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