2 出口
最初に考えるべきことは「出口」の分かりやすさ

 不動産投資をする際には、まず「出口」の分かりやすさが重要となります。

  ここでいう「出口」とは、保有する物件を処分すること。投資である以上、利益を出すことが目的となりますが、売却して初めてそれは確定します。投資の成績を判断する上で重要なポイントとなる「出口」を見る際には、「いつ」「どのように売れば」「どのような結果が出るか」という逆算の思考が必要になります。

3 立地
建物よりも「土地の顔」を見る 街は新陳代謝が重要に

 不動産投資の際には、建物の良しあしよりも、それが立っている「土地の顔」を見ることが大切です。立地をしっかり見極めることが投資判断のほぼ全てとすらいえます。

 私は不動産投資には「狩猟型」と「農耕型」があると思います。2つの投資スタイルのいずれを取るかで、立地への視点は変わります。

4 時間
夢の実現のためには「時間軸」の概念が不可欠

 不動産で資産形成をしたいという人に、いつまでにどのぐらいまで増やしたいのかを問うと、多くの人があいまいな考えしか持っていないことに気付かされます。夢の実現のためには、どの程度の期間で投資した費用を回収するのか、利益を確定するのかという時間軸の概念が必要です。

5 資金
オーバーローン回避のため投資借入金は40%以下に

 サラリーマンは毎月給与がもらえますから、それをベースに住宅ローンを考えてしまいがちです。しかし、物件価格は変動します。もしその下落幅が大きかった場合、物件を売却できたとしても借入金が返済できない「オーバーローン」に陥ることもあり得ます。

6 収益
利回りとリスクの関係 物件価格と利回りの相反

 投資はあくまでも利回りです。利回りとは投資した金額(元本)に対してどれぐらいの利益が得られるかを指します。

 では、利回りは高いほどいいのか。利回り3%の金融商品と5%の商品(不動産)のどちらがいいですかと尋ねると、ほぼ全ての人が5%の商品を選びます。では、3%の金融商品は元本が保証されていて、5%の商品は保証されていない場合はどうでしょうか。こうした利回りの魔術にだまされて虎の子を失うお年寄りがいます。

 投資は利回りだけで判断してはいけません。「出口」で売却した際、元本が戻ってこないようでは、どんなに利回りが高くても投資としては失敗です。

7 物件
売れる不動産の条件 築7~8年の物件を買え

 不動産のプロの間では、「マンションを買うなら築7~8年ものを買え」という格言があります。建物である限りは何らかの不具合があるのが前提であって、竣工してからこのぐらいの年数がたてば、不具合はほぼ出尽くし、対応も終わっていると考えられるからです。

 中古マンションは流通市場が形成されていて価値尺度もはっきりしているため、投資しやすい利点があります。また、隣がどのような人なのかも分かります。事前にリスクを見極め、それを減らすことができます。

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