先週末に、民主党が「たちあがれ日本」に連立参加を持ちかけていることが話題になった。もちろん、たちあがれに日本は、民主党が復縁を持ちかけている社民党と外交・安保で真逆の政策だ。
ただ、郵政民営化には消極的で、大きな政府路線で民主党とたちあがれ日本で共通項がある。大きな政府路線から、財政再建でも増税路線と一致する。しかも、民主党の現執行部は、口ではデフレ脱却というが、マニフェストや党内からの日銀法改正要望を無視して、事実上のデフレ容認路線であり、これもたちあがれ日本と同じだ。
もっとも、この連立話は立ち消える可能性が高く、与謝野氏だけが閣僚参加する布石かもしれないが、先の総選挙で与謝野氏は小選挙区敗退・比例復活だから合点がいかない。ただ、民主党は財務省が主導する増税による財政再建至上主義に乗っていることは明らかになった。
経済成長による税収増こそ
財政再建のオーソドックな道
財政再建を増税によって行おうとする点では、民主党も自民党も大差ない。ちなみに、12月26日のテレビ朝日番組で、仙谷由人官房長官は、このままで財政は立ち行かなくなるので増税が必要と、増税による財政再建を発言した。自民党も先の参院選で、消費税増税による財政再建を打ち出している。菅総理も消費税増税に前向きだ。多くのマスコミも財政再建には増税といっている。
しかし、財政再建の手段は増税だけではない。経済成長による税増収もある。実は、この方が財政再建の歴史からオーソドックスな方法であるが、なぜか日本ではほとんど忘れ去れている。