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今週のキーワード 真壁昭夫

2010年が残した“火種”と2011年に差し込む“光明”
正念場を迎えた世界経済を問う「復活のキーワード」

真壁昭夫 [信州大学教授]
【第157回】 2011年1月4日
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 2010年を振り返ると、何事についても中国が話題になることが多かった。経済面では、当初の予想をはるかに上回るペースで成長を続け、わが国を抜き世界第二位の経済大国へと躍り出た。

 また、08年9月に発生したリーマンショック以降の世界経済の下支え役を果たしたのは、成長著しい新興国、なかでも中国のプレゼンスは圧倒的だった。

 その中国の経済は、今までの輸出主導から、内需主導へとモデルチェンジを図っている。中国政府の頭の中には、人口の大きい農村部に家電製品や自動車を普及されることによって、今後も高い経済成長を実現したいという思いがあるのだろう。

 中国は経済面ばかりではなく、軍事力や政治の舞台でも着実に存在感を増している。特に、本格的な海洋国家へ向けて海軍力を増強していることは注目すべきだ。
今やその実力は、米国と対峙しつつあるという。

 尖閣諸島を巡るわが国との問題は、そうした中国のモデルチェンジが表面化した現象の1つと考えられる。2011年も、欧米諸国が不動産バブルの後始末に追われるなか、世界における中国の重要性は一段と増すことだろう。今年も、中国がキーワードになることは間違いない。

西から東へと動くパワーバランス
凄まじい勢いで進む世界経済の構造変化

 2010年の経済を一言で総括すると、世界経済の中心が凄まじい勢いで“西から東”へと移動しているということだろう。08年9月のリーマンショックをきっかけに、不動産バブルによって堅調な展開を続けてきた欧米諸国経済が、本格的に行き詰まった。  

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真壁昭夫 [信州大学教授]

1953年神奈川県生まれ。一橋大学商学部卒業後、第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。ロンドン大学経営学部大学院卒業後、メリル・リンチ社ニューヨーク本社出向。みずほ総研主席研究員などを経て現職に。著書は「下流にならない生き方」「行動ファイナンスの実践」「はじめての金融工学」など多数。


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