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嫌われる勇気──自己啓発の源流「アドラー」の教え
【第39回】 2017年1月12日
著者・コラム紹介バックナンバー
古賀史健

「謎」を追ううちにアドラーが理解できる!
ドラマ『嫌われる勇気』の絶妙な設定
原作者・古賀史健氏インタビュー

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150万部突破の大ベストセラー『嫌われる勇気』が連続TVドラマとなり、いよいよ本日からスタートします(フジテレビ系、毎週木曜日22時〜)。あの哲人と青年の対話劇が、なんとミステリータッチの刑事ドラマになるというから驚きです。果たしてどのような作品になっているのか?『嫌われる勇気』のテーマであるアドラー心理学はどのように取り上げられるのか?放送に先立って行われた完成披露試写会を観た、原作『嫌われる勇気』の共著者・古賀史健氏に感想を語っていただきました!

謎が謎を呼ぶ設定の面白さ

──試写を見ての第一印象はいかがでしたか?

ドラマ『嫌われる勇気』主演の香里奈さん。桜田門のエースである女性刑事を演ずる

古賀史健(以下、古賀) 単純な言い方ですが、いやぁ面白かったです!刑事ドラマって謎が必要じゃないですか。その設定の仕方がこのドラマは面白いんです。もちろん犯人探しの謎はあるんですが、一方で香里奈さん演ずる「庵堂蘭子」という主人公の女性刑事が謎のキャラクターなんです。視聴者は彼女が何者なのかを、加藤シゲアキさん演ずる若手刑事「青山年雄=青年」と一緒に探っていくことになります。そのなかでアドラー心理学とは何なのかという謎への答えも少しずつ見えていく。この多層構造になった謎解きというのがスゴく面白いなと思いました。

──第1話冒頭には蘭子のショッキングな過去を見せるシーンがあります。

古賀 あのシーンは、視聴者として「これはなんだ?」と興味をかきたてられますよね。僕自身も蘭子の過去についてはまだ全貌を知りません。ですがこのドラマは、蘭子のことを理解できたときにアドラー心理学についても理解できる構造になっているはずで、それは原作者というより一人の視聴者として楽しい仕組みだと感じています。

──主演のお三方、香里奈さん、加藤シゲアキさん、椎名桔平さんが演じられる役についてはどう思われましたか?

古賀 第1話の脚本を読んだときは、香里奈さん演ずる蘭子はもっとクールなキャラになるものと思っていました。ですが実際に映像を見ると、もちろんクールな面もあるんですが、香里奈さんご本人から漂うお人柄ゆえか優しい感じがありましたね。蘭子は嫌われることを恐れてはいないけれど、人が嫌がることをやっているわけではない。セリフ以外の部分でも端々からそうした面が伝わってきてとても良いなと思いました。あと、トレンチコートにパーカーとロングブーツをあわせるとか、ファッションも素敵ですよね(笑)。
 加藤さんの青山刑事は、まさにハマり役という感じです。本当にこういう人なんじゃないかと思わせるくらい自然に演じていらっしゃいました。原著の共著者である岸見一郎先生も「加藤さん演じる青山に共感してドラマを見る人は多いかもしれませんね。原著の青年に共感する人が多いのと同じように」とおっしゃっていました。
 椎名桔平さんの大文字教授は正直ちょっと怖かったです(笑)。香里奈さんよりも感情を抑えて演じておられるように思います。予告編では「すべてを知る男」となっていましたが、何をどこまで知っているのか、良い人なのか悪い人なのかも含めて本当に謎の人ですね。今後話が進むに連れ、蘭子とともに大文字教授の謎も見えてくるのでしょう。

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古賀史健 (こが・ふみたけ)

 

ライター/編集者。1973年福岡生まれ。1998年出版社勤務を経てフリーに。これまでに80冊以上の書籍で構成・ライティングを担当し、数多くのベストセラーを手掛ける。20代の終わりに『アドラー心理学入門』(岸見一郎著)に大きな感銘を受け、10年越しで『嫌われる勇気』の企画を実現。

 


嫌われる勇気──自己啓発の源流「アドラー」の教え

フロイト、ユングと並ぶ心理学界の三大巨頭とされながら、日本では無名に近いアルフレッド・アドラー。彼はトラウマの存在を否定したうえで、「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」と断言し、対人関係を改善する具体策を示してくれます。まさに村社会的空気のなかで対人関係に悩む日本人にこそ必要な思想と言えるでしょう。本連載では、アドラーの教えのポイントを逐次解説することでわかりやすく伝えます。

「嫌われる勇気──自己啓発の源流「アドラー」の教え」

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