ワンストップ経営で
“全体最適”を実現

──東京屈指の人気エリアで、個人が新築一棟を建てるのはハードルが高いようにも思えます。

蜂谷 当社では創業以来、城南エリアを中心に約150棟を手掛けていますが、現在の利回りが4.6〜5.5%程度。全棟がほぼ満室状態で回っており、売却した数棟についてもしっかり売却益を生み出しています。

 さらに、顧客層の内訳を見ると9割は土地を持っていない一般の会社員や自営業者。その半数が投資初心者です。年収750万円、自己資金1300万円の会社員が資金の約9割を借り入れ、1億1300万円のマンション1棟を建てたケースもあれば、独身女性のオーナーも多い。日々、忙しい飲食店経営者が7棟を保有するケースもあります。

昨年11月、『不動産業界嫌いの不動産会社社長が教える不動産投資で夢を叶える方法』(ダイヤモンド社)を刊行

 その秘密は何か。当社では物件購入から、設計、建築、賃貸入居者募集、物件管理までの全プロセスを請け負うワンストップサービスを提供しています。

 つまり、仕入れた土地を有効に使う建物の設計から、融資先の選定、入居者募集まで、一連の流れの中で最適化を図り、お客さまの労力、コストも大幅削減。スピード感を持って案件を推進できるのもメリットです。

 特に熾烈さを極める物件争奪戦に打ち勝つには、一般には出回らないプロユースの「非公開物件」から、いち早く“お宝物件”を取得することが肝心。当社では毎月450件余り寄せられる情報から、建築規制を考慮し、利回り、収益性を加味したプランニングを即日で作成。お客さまにより良い事業プランを提供すべく、以前にも増してスピード感を重視しています。

──金融機関の融資担当を長く務めたご経験から、今も自ら融資担当者との面談を実施されているとか。近年の金融機関の姿勢はいかがですか。

蜂谷 一口に融資といっても、審査内容や基準は、金融機関や支店、担当者によって異なりますが、近年の傾向としては、首都圏への出店が加速化している地方銀行や、差別化戦略を推進する信用金庫の積極姿勢が挙げられます。金利水準や返済期間のバリエーションが豊富なローン商品が登場しているのも特徴で、最近の案件では「60年ローン」といった商品も出てきています。相続対策など多様化するニーズに対応していくためにも、金融機関にはさらなる柔軟な融資姿勢を期待したいものです。

物件のテナントに
保育園を積極誘致

──今後の新しい取り組みについても教えてください。

蜂谷 一つが、物件のテナントへの保育園(認可外保育施設)の誘致です。待機児童数で自治体ワーストワンの世田谷区をはじめ、共働き世代が安心して子育てできるよう、助成金を受けられる条件も加味しつつ、現在4件のプロジェクトが進行中。今年秋には、1件目が開園予定です。

深刻さを極める保育所不足の問題に応えるべく、1〜2階に保育所を併設した物件も今秋より誕生予定

 二つ目が、シェアオフィス事業を手掛ける新ブランド「Grand Story」の立ち上げです。単純に場所を貸すだけではなく、デビューを夢見るアーティストの卵や、特技を生かした新たな生き方を模索する人々にチャンスを提供する仕組みも兼ね備えたビジネスモデルで、すでに物件も購入。早ければ今春のリリースを予定しています。

 不動産投資はお金を生む投資行動というだけでなく、街や住む人々の生活をより豊かにする役割も担うもの。今後も土地の有効活用をプランニングできる会社だからこそ実現し得るビジネスを積極的に展開し、会社としてさらなる高みを目指してまいりたいと考えています。

問い合わせ先
株式会社フェイスネットワーク
ホームページアドレス:http://www.faithnetwork.jp/