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会社に入る前に知っておきたい これだけ経済学
【第7回】 2017年3月14日
著者・コラム紹介バックナンバー
坪井賢一 [ダイヤモンド社論説委員]

「イノベーション」の意味を正しく理解すると
仕事の見方・考え方が大きく変わる

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ビジネスパーソンにとって「経済学」は必須の教養である。では、なぜそんなにも必要となるのだろうか?『会社に入る前に知っておきたい これだけ経済学』の著者・坪井賢一氏に、ビジネスパーソンが経済学を学ぶ必要性について、その理由を教えてもらう。今回は、経済学的に正しく理解すると、ビジネスにおけるモノの見方や考え方が大きく変わる“ある言葉”について教えてもらった。

「イノベーション」の本当の意味

 ビジネスの世界では「イノベーションを起こせ」とよく言われる。イノベーションは技術革新と捉えられることが多いが、それだけではない。まずここを間違えて覚えると理解が狭くなる。イノベーションとは、幅広い革新(新機軸)のことだ。

 イノベーションの主役は企業家である。政府の役割は企業家が活動しやすい環境を整備し、法によってサポートすることにある。アベノミクスの第3の矢は「成長戦略」で、重要なのはイノベーションを遂行する企業家の出現だと理解されている。

 20世紀の代表的な経済学者J・A・シュンペーター(1883~1950)は、1912年の著書『経済発展の理論』で「企業家のイノベーションが資本主義を駆動する」と見抜いた。この考え方は100年後の現在、ほとんどの国や国際機関、そして経営者が共有している。

 シュンペーターは、経済成長を起動するのは企業家(アントレプレナー)による新結合(ニューコンビネーション)だとした。この新結合がイノベーションである。そしてイノベーションを次の5つに分類した。

・新しい生産物または生産物の新しい品質の創出と実現
・新しい生産方法の導入
・産業の新しい組織の創出
・新しい販売市場の創出
・新しい買い付け先の開拓

 イノベーションは技術革新だけを意味しているのではなく、組織の創出まで含む広い範囲の新機軸を表している。

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    坪井賢一 [ダイヤモンド社論説委員]

    1954年生まれ。78年早稲田大学政治経済学部卒業後、ダイヤモンド社入社。「週刊ダイヤモンド」編集長などを経て現職。著書に『複雑系の選択』『めちゃくちゃわかるよ!経済学』(ダイヤモンド社)『浦安図書館を支える人びと』(日本図書館協会)など。


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