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美人のもと

ブーブーツ

西村ヤスロウ [広告プランナー]
【第99回】 2011年5月2日
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 寒くなるとブーツが増えてくる。季節のものだからこそ、毎年の流行があって見ていて面白い。

 普通の靴より面積が大きいので、主張が大きくなる。それなのに、美人がブーツをはいているとさりげなく見える。色や形が着ているものとの相性がよく、溶け込んでいるようだ。そのさりげなさがとても美しく見える。さりげなくはきこなすことは「美人のもと」を増やしていくことになるのだろう。

 しかもしっかりと手入れしてあるので、大きな面積で清潔感を感じる。つま先や内側のくるぶしのあたりが大切にされているのがわかる。

 そして、歩いている足に見事に一体化しているので、ブーツの主張が控え目に見える。

 一方、「美人のもと」が減っていく原因となっているブーツもたまに見かける。

 ブーツがすごく主張しているのだ。着ているものとのバランスが悪く、目立ちすぎている。ブーツが歩いているようにすら見えてくる。

 そういう人のブーツを見ているとたいていブカブカしている。

 どう見てもサイズが大きい。なぜ、きちんと自分に合ったものを選ばないのか。多少素材が伸びることをなぜ計算しないのか。

 ブカブカしているものをはいている人に近づくと、音が鳴っている。足とブーツの間に空気が入り、歩くたびにその空気がブーツの上から出てきて、ブー、ブーと鳴ってしまうのだ。ブーツがラッパになる。

 鳴くブーツ、ブーブーツだ。このブーブーこそ、「美人のもと」が減っていく音なのではないか。

 ブーブーツは足になじまないために鳴きながら変形していく。はじめのきれいな形が崩れ、ある部分だけが変色したり、すれたりしていくのだ。そして持ち主は手入れを怠り、変形が進み、さらにブーブーツは大きな声で鳴くことになる。

 ブーブーブー。自分のブーツがブーブーツになっていないか調べよう。中敷を入れたり、中にはくものを工夫したり、音の原因を減らしていくだけでも、「美人のもと」流出が防げると思う。

 主張しすぎないブーツを楽しみたい。


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西村ヤスロウ [広告プランナー]

1962年生まれ。プランナー。趣味は人間観察。著書に『Are You Yellow Monkey?』『しぐさの解読 彼女はなぜフグになるのか』などがある。


美人のもと

『経』に好評連載中の西村ヤスロウ氏によるエッセイ。「美人のもと」とは、女性なら誰しも持っているもの、「美人のもと」を磨き続けるためのコツを解き明かす。

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