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薬物よりも再発予防の効果あり
認知行動療法とパニック障害

監修 古川壽亮(京都大学大学院医学研究科教授)

井手ゆきえ [医学ライター],-週刊ダイヤモンド編集部-
【第44回】

 ある日、息苦しさと動悸に襲われ「死んでしまう」と恐慌を来したRさん、47歳。心臓外科での検査は異常なし。しかしその後も発作は続き、不安のあまり外出できなくなった──。

 動悸や息切れ、気が遠くなるなどの身体感覚に対する破局的な恐怖と不安感が「パニック障害」の本態だ。性別にかかわらず、あらゆる年代で発症する可能性があり、中高年期に突発することも少なくはない。身体感覚に襲われるたびに「このまま死ぬのか」という恐怖で緊張が高まり、再発に怯えることでさらに不安感が募る。

 軽~中等症ではパニック発作となんとか折り合いをつけ、一見普通に社会生活を営む人もいる。しかし「発作を避けるための生活」に費やす心労は並大抵ではない。過呼吸のパニック発作に耐えながら朝礼をこなす管理職や、文字どおり決死の覚悟で満員電車に乗り続ける会社員は珍しくない。

 パニック発作の治療では一般に抗うつ薬や抗不安薬が使われるが、再発率が高いことが難点。一方この数年、注目されている認知行動療法(CBT)は薬物療法に匹敵する治療効果を持つ。特筆すべきは、治療中止後の再発率が薬物療法の4~9割に対し、CBTは2割以下と非常に有効である点だ。

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井手ゆきえ [医学ライター]

医学ライター。NPO法人日本医学ジャーナリスト協会正会員。証券、IT関連の業界紙編集記者を経て、なぜか医学、生命科学分野に魅せられ、ここを安住の地と定める。ナラティブ(物語)とサイエンスの融合をこころざし、2006年よりフリーランス。一般向けにネット媒体、週刊/月刊誌、そのほか医療者向け媒体にて執筆中。生命体の秩序だった静謐さにくらべ人間は埒もないと嘆息しつつ、ひまさえあれば、医学雑誌と時代小説に読み耽っている。

 

週刊ダイヤモンド編集部


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