
世界市場の競争が激化する中、海外拠点の財務・在庫状況をリアルタイムで把握することは、経営判断の根幹を成す急務だ。しかし、多くの企業が海外拠点の状況が「見えない」まま経営を続けている。
この記事でわかること
・海外拠点の経営データがリアルタイムに可視化できない「根本原因」と構造的な打開策
・本社システムを刷新せずに実現する「二層ERP」の全体像と、AIがもたらすデータ統合の未来
・ベンダー依存を断ち切り"自走する組織"を実現するパートナー選びの要諦
・JVCケンウッドが7拠点展開で実証した、ローリスク・ハイスピード導入のロードマップ
・海外拠点の経営データがリアルタイムに可視化できない「根本原因」と構造的な打開策
・本社システムを刷新せずに実現する「二層ERP」の全体像と、AIがもたらすデータ統合の未来
・ベンダー依存を断ち切り"自走する組織"を実現するパートナー選びの要諦
・JVCケンウッドが7拠点展開で実証した、ローリスク・ハイスピード導入のロードマップ
海外拠点の「見えない経営」で遅れる判断。その打開策とは?
グローバル展開を加速させる企業にとって、最大の経営課題の一つが「海外拠点のデータが見えない」という問題だ。
本社のシステムは整備されリアルタイムで把握できる一方、海外子会社に目を向けた途端、データは途切れ、経営判断が後手に回る。
「本社のデータはいろいろなシステムが入っており、整備もされているので見えているケースもありますが、それが海外拠点となると途端に見えなくなるんです」
日本オラクルで執行役員NetSuite事業統括 日本代表カントリーマネージャーを務める渋谷由貴氏は、経営層やCFO(最高財務責任者)と日々対話を重ねる中でこの課題の深刻さをこう説明する。
渋谷氏:多くの企業は現状、海外現地のローカルシステムで作成した会計データを事後に、本社に報告するという形なのです。
経営者の方が欲しいのは、終わった後に「こうでした」という報告ではなくて、海外の拠点を自分の視点でリアルタイムに見て、そこで判断をしたいのです。
では、本社と同じ大規模ERP(統合基幹業務システム)を海外拠点にも展開すれば解決するのか。答えは否だ。
渋谷氏:同じものを展開しようとすると、最低でも数年は必要で、さらに数億円規模の費用がかかります。でも実際に見たいデータは、今日、明日、来月の数字です。
果たして、大規模な投資をせず、世界中の拠点の状況を瞬時に把握できるようにする仕組みはどのように実現したらよいか。その具体的戦略とJVCケンウッドの成功事例を紹介する。