マイケル・ポーターの
『3つの基本戦略』とは何か

 両社の戦略的な違いを分析するのに役立つのが、マイケル・ポーターの『3つの基本戦略』というフレームワークです。ポーターは企業の競争戦略論の第一人者で、その著書『競争の戦略』は経営学のバイブル的な存在になっています。

 ポーターは『競争の戦略』の中で、企業の基本戦略は突き詰めると3つしかない、そしてどの戦略を選択するかが長期的な経営戦略のベースになる、といっています。

その『3つの基本戦略』とは
①コストリーダーシップ戦略
②差別化戦略
③集中戦略

です。

 

 3つの基本戦略を図に表したものが上図です。タテ軸に「戦略ターゲット」、ヨコ軸に「競争優位の源泉」という要因を置きます。

 タテ軸「戦略ターゲット」は、業界の中で自社が狙うターゲットを業界全体に取るのか、あるいは特定のセグメントだけにするのか、で分類します。

 ヨコ軸「競争優位の源泉」は、ライバル企業に対してどんな優位性で勝負していくのか、という点を低コストで勝負するのか、あるいは特異性で勝負するのか、で分類します。