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この動悸は怖い? 怖くない?
中高年男性と頻脈性不整脈

監修 鎌倉史郎(国立循環器病研究センター心臓血管内科不整脈部部長)

井手ゆきえ [医学ライター],-週刊ダイヤモンド編集部-
【第45回】

 商談中に突然脈が速くなったSさん、54歳。一過性だったが、以来ちょっとした動悸も気に病んでしまう──。

 人間30歳を過ぎれば誰でも不整脈持ちになる。心臓に電気刺激を送り、リズミカルに動かす「刺激伝導経路」が加齢とともに異常を起こすからだ。多くは期外収縮、いわゆる「脈が飛ぶ」状態。たまたま心電図で捕捉されることもあるが、自覚症状がないなら心配無用。「オレも歳をとったなぁ」くらいでちょうどよい。

 それなら怖い不整脈は? というと、筆頭は動悸とともに「急に意識がなくなる」「意識がふうっとする」タイプ。一時的に心臓が止まっているか、極端な頻脈の可能性がある。一度でも失神症状が出たら即、専門外来を受診しよう。

 次に怖いのは突然の動悸。特に脈拍数が1分間に140~200にもなり、脈を探ることすら難しい高速回転の頻脈が「突然始まり、突然治まる」場合は要注意。これに冷や汗が出る、息苦しいなどの症状を伴うなら「病的」な頻脈が疑われる。「発作性上室性頻拍」や「心室頻拍」の可能性があり、こちらも速やかな受診が肝心だ。

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井手ゆきえ [医学ライター]

医学ライター。NPO法人日本医学ジャーナリスト協会正会員。証券、IT関連の業界紙編集記者を経て、なぜか医学、生命科学分野に魅せられ、ここを安住の地と定める。ナラティブ(物語)とサイエンスの融合をこころざし、2006年よりフリーランス。一般向けにネット媒体、週刊/月刊誌、そのほか医療者向け媒体にて執筆中。生命体の秩序だった静謐さにくらべ人間は埒もないと嘆息しつつ、ひまさえあれば、医学雑誌と時代小説に読み耽っている。

 

週刊ダイヤモンド編集部


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