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なぜ茨城県が東京圏企業の働き方改革を 「トライアル移住・二地域居住」で応援するのか?

茨城県トライアル移住・二地域居住推進事業

なぜ茨城県が東京圏企業の働き方改革を
「トライアル移住・二地域居住」で応援するのか?

著者・コラム紹介
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茨城県が2017年度に進める「茨城県トライアル移住・二地域居住推進事業」。先般都内でセミナーが開催され、担当である茨城県企画部地域計画課の小森学氏より事業の中身について詳細な説明があった。ここでは小森氏の報告に加えて、茨城県が進める事業の具体的な内容について紹介しよう。

茨城県、企業、働く人それぞれのニーズ

 茨城県では、東京に住んだり、働いている人の、茨城県内への「トライアル移住」、東京と茨城という二つの地域に居住する「二地域居住」を推進していますが、その背景には次のようなことがあります。 

茨城県企画部地域計画課の小森学主任(移住・二地域居住推進担当)

 まず茨城県として、人口が減少しているので増やしたいという事情があります。人に来て欲しい。また、企業では人口減少のために、働き手が減って生産性が下がるのをくいとめなければならない。とりわけ優秀な人材を確保して、生産性を向上することが喫緊の課題です。そして企業で働く従業員は、子育てと介護と仕事のワークライフバランスを実現させたい。

 この三者のニーズが合致するとしたらどうでしょうか。

 たとえば県庁所在地の水戸から上野までは電車で約1時間です。都内を移動しようとしても1時間くらいかかるのはざらです。それを考えれば、茨城に移住して東京の企業で働く場合、東京からのアクセスがよいので、通勤に支障はありません。また、そんな近郊でありつつも、自然が豊かで子育て環境がよく、暮らしやすいという利点があります。

 一方、いま政府が進めている働き方改革の一環として、企業でも、テレワーク(在宅勤務)やフレックスタイムの導入、また本拠地以外に勤務者の自宅により近いところに拠点を構えるサテライトオフィスを設置するという機運があります。茨城県では、こうした企業を支援するため、テレワークを推進する東京の企業に茨城県内にお試し住宅を提供したり、県内に東京の企業のサテライトオフィス設置を誘致する予定です。

 茨城にサテライトオフィスのある東京の企業や、東京に本拠地があってもテレワークを推進する企業に勤めて、茨城に移住し、その豊かな環境を享受しながら、仕事の充実も図るというのはライフワークバランスの実現の選択肢として魅力的なものではないかと思います。

 2014年に内閣府が行った意識調査では、東京在住者の4割が地方移住を検討しているという結果が出ているように(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/sousei/meeting/souseikaigi/h26-09-19-siryou2.pdf)東京の企業の社員で地方で暮らしたい人が多いのは事実です。地方移住をして東京の企業で働くという選択肢は十分考えられます。

 もちろんいきなり移住するのはリスクも高く、難しいでしょう。そのために茨城県では、「トライアル移住」というプログラムを用意しました。

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