職場はもちろん、夜は商談や接待、さらにはプライベートの予定など、ビジネスマンの1日はさまざまなシーンから成り立っています。TPOに合わせて少しだけアレンジをすることで、驚くほど好感度はアップするもの。今回はその秘訣をお伝えします。(ファッションスタイリストジャパン代表取締役 西岡慎也)
TPOを制するものは
「ファッション」も「ビジネス」も制する!
「TPOを考えて行動するように」「TPOをわきまえて」…会社でもよく耳にする単語です。「Time(=時)」、「Place(=場所)」、「Occasion(=場合)」に応じて物事を使い分けろということです。この「TPO」という言葉を広めたのは、デザイナーであり、ファッションメーカー『VAN』の創業者でもある石津謙介氏だと言われています。
ビジネスマンの1日には、いくつものシーンが想定できます。
・オフィスでのデスクワーク
・外出先での商談や接待
・仲間との飲み会やデート
オシャレを自認している一部の人はともかく、大抵の人は、とにかくオフィスや商談で悪目立ちだけはしないように、無難なコーディネートを心がけるのが精一杯だと思います。しかし、「ちょっとした工夫」で、TPOに合わせた着こなしにバリエーションを持たせることができます。今回はそんな“着こなしの魔法”をお伝えします。
魔法の小道具となるのは、ポケットチーフ。左の写真のように、ネクタイとチーフを活用したコーディネートをした場合、概ね3通りの使い分けができるはずです。
(1)スーツ上+シャツ+ネクタイ+チーフ
(2)スーツ上+シャツ+ネクタイ
(3) スーツ上+シャツ+チーフ
少し華やかな場所や催事などへは(1)、通常の商談、オフィスワークは(2)、同僚や仲間とのリラックスタイムには(3)。ここでお伝えしたいのは、ネクタイやチーフを使い分けることでも、さまざまなシチュエーションに「変化」をつけることができる、ということです。
どんな場面でも(1)のフルバージョンがベストか?といえば、そうではないはずです。謝罪に伺う際には、あまりにも派手でお洒落すぎれば反感を買うこともあるはずです。銀行に融資や相談に伺う際なども、その内容によっては「羽振りよさそう」に見えたほうがよいのか、「質素、シンプル」に見られたほうがよいのか、と、相手と自分との関係や状況によっては選択肢が異なるはずです。
職場がカチッとしている(少し堅いお仕事)環境であれば、なかなかチーフなどを使いづらいかもしれません。上司もしていなのに…と。そういう場合でも鞄に忍ばせておけば、オフに活用することも可能ですよね。