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三谷流構造的やわらか発想法

日常への他人の視点 ~T型に、そしてΠ型に

三谷宏治 [K.I.T.虎ノ門大学院主任教授]
【第12講】 2011年7月12日
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他人視点を取り入れるためにT型へ

 「発想」のためには、異質な「他人の視点」を借りるのが早道です。勉強会にせよ読書会にせよ、たまにはいつもと違う、異質な集まりにチャレンジしましょう。共感だけでなく、疎外感や違和感や、もしかしたら反感を持ちそうな場にあえて。

 でも、異質な者同士がつながりあいコミュニケーションするためには、つなぐアームが必要です。共通の関心事や思想があるからこそ、ヒト同士はきちんと話し合えるのです。

 T型人材というときの横棒は、そういったヒト同士をつなぐアームそのもの。それがあって初めて、ヒトは異質な他人の視点を得られもするのです。

 ここまでが前回の復習。では、その横棒はどうやって伸ばしていけばいいのでしょうか。

 でもその前に、横棒って一体ナニモノなのでしょう。

 それがわからないままに、頑張っても仕方ありません。

 「教養」だというヒトもいます、「幅広い知識」だというヒトもいます。T型は多能工のことだ、とか言われると、横棒がなにだかよくわかりません。

横棒はプロジェクトと社会人大学院で伸ばす

 T型人材について述べる経営者や書籍・論文は多くありますが、なぜか横棒の定義が曖昧です。

 多いのは「専門外の幅広い知見」というやつです。

 何かのプロジェクトを組むときには、多様な専門家が集まります。新幹線で中国との特許戦争をアメリカでやろう、というのであれば、新幹線技術そのもの、知的財産、交渉の各分野で、日本、中国、アメリカをカバーしなくてはいけませんし、それをビジネス面から統括する人材も必要です。

 これをつなぐのには自分の専門分野だけではない「幅広い知見」がある人材が必須というわけです。でもここで言う「幅広い知見」とは結局、「多分野の専門知識を持て」ということ。他分野の専門家と意思疎通ができる程度の、基礎的な専門知識を持てと。

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三谷宏治 [K.I.T.虎ノ門大学院主任教授]

1964年大阪生まれ、福井育ち。小1のとき読書と読みかじりを人に教える快感に目覚め、駿台予備校では教えることの技術に衝撃を受ける。東京大学 理学部物理学科卒業後19年半、BCG、アクセンチュアで戦略コンサルタントとして働く。2003年から06年までアクセンチュア 戦略グループ統括。途中、INSEADでMBA修了。
2006年から教育の世界に転じ、社会人教育と同時に、子どもたち・親たち・教員向けの授業や講演に全国を飛び回る。「決める力」「発想力」と「生きる力」をテーマに毎年8000人以上と接している。現在K.I.T.(金沢工業大学)虎ノ門大学院 主任教授(MBAプログラム)の他に、早稲田大学ビジネススクール、グロービス経営大学院、女子栄養大学で客員教授、放課後NPO アフタースクール及びNPO法人 3keys 理事を務める。永平寺ふるさと大使。
著書多数。『一瞬で大切なことを伝える技術』(かんき出版)は啓文堂書店2012ビジネス書大賞、『経営戦略全史』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)はダイヤモンドHBRベスト経営書2013第1位、ビジネス書大賞2014大賞、『ビジネスモデル全史』(同)はHBRベスト経営書2014第1位となった。
HPは www.mitani3.com

 

 


三谷流構造的やわらか発想法

発想法ってなんのために存在するのでしょう? ヒトと違うアイデアや答えを出すためです。統計的に有意な戦略なんて、定義により無価値ですし、統計的に正しい発想法なんてあるわけがありません。発想に「普遍性」や「高確率」を求めるなんてそもそも矛盾しているのです。発想法も、然り。これまでと違うものを生み出すには、新しい発想法がいま求められているのです。

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