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高度IT社会へのパスポートを目指す
「ITパスポート試験」

高度IT社会を迎え、「IT力」は社会人に欠かせない基礎的な素養となりつつある。だが日本の現状を見ると、多くの社会人がITに関する基礎知識をしっかりと身につけていないのが実情だ。そこで経済産業省と情報処理推進機構(IPA)では、IT基礎力の強化を目的とした国家試験「ITパスポート試験」を2009年から実施している。その概要について、IPAの川口修・情報処理技術者試験センター長に聞いた。

川口 修情報処理推進機構
情報処理技術者試験
センター長

 2009年春、「IT力」を証明する国家試験「ITパスポート試験」がスタートした。これは、社会人として必須のIT基礎力を備えた人材育成を目的とし、IPA情報処理技術者試験センターが行う「情報処理技術者試験」のレベル1として新設されたもの。高度IT社会に欠かせない基礎知識を身につけられるという点で、最近注目を集めている国家試験である。

 「ITパスポート試験は、IT人材の裾野を広げ、社会全体のITレベルを引き上げることを目的として新設されました。最近の若手社員は、IT機器の操作は巧みでも、仕組みやリスクなどの知識や基本的な用語理解が不足していると言われています。ITパスポート試験は、若手社員やこれから社会人になろうという方に最適な試験ではないでしょうか」と、川口修センター長は語る。

経営とITの一体化

 情報処理技術者試験のレベル2以上が高度IT人材を対象としているのに対し、この試験は、すべての社会人や学生が対象。すでに5回の試験が行われているが、受験年齢層は11歳から83歳までと、非常に幅広い。

【図表1】
ITパスポート試験の出題範囲
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 国家試験は数多くあるが、このITパスポート試験ならではの特色がいくつかある。

 「第1に、幅広い知識が求められることです。IT技術・IT管理・経営全般の3分野から出題され、経営一般の知識も問われる点に特色があります。第2に、実務志向であるということ。試験委員の85%が企業人で、実務で必要な知識と、実務で遭遇する場面を意識して問題作成に当たっています。また、最新の技術動向やセキュリティに関する問題を積極的に出題しています。さらに、分野ごとの点数も明示するなど、IT力の客観化に努めていることも特色の一つです」

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