ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
SPORTS セカンド・オピニオン

祝・世界一!なでしこジャパンはいかにして
決して恵まれているとは言えない環境から
W杯優勝をつかみ取ったのか

相沢光一 [スポーツライター]
【第161回】 2011年7月18日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 期待はしていたものの実現すると思っていた人はほとんどいなかったのではないだろうか。サッカー日本女子代表・なでしこジャパンのワールドカップ制覇である。

 相手はFIFAランク1位で過去2回、ワールドカップを制しているアメリカ。試合前の報道でも過去24戦して0勝21敗3分というデータが語られ、多くの人が難敵であることを知っていたが、古くから日本の女子サッカーを見てきた人はそれ以上に勝つイメージが持てなかったはずだ。

 FIFA女子ワールドカップは今回で第6回になるが、日本は第1回から出場し続けている。しかし、その成績は散々なものだった。91年の第1回大会はグループリーグでブラジルに0-1、スウェーデンに0-8、アメリカに0-3と3連敗。1ゴールも奪うことができずに敗退した。第2回大会はグループリーグで1勝2敗ながら得失点差でベスト8進出。しかし、準々決勝のアメリカ戦は0-4で大敗した。

 以後は3大会連続でグループリーグ敗退。08年の北京5輪で4位になったことや昨年1月、チリで行われた国際大会での優勝が評価されFIFAランクは4位になったが、1位アメリカとはかなりの実力差があるというのが常識的な見方だったのだ。

格上アメリカ相手に
チーム力で勝ち取った栄冠

 実際、試合は序盤からアメリカが圧倒した。アメリカ選手はサイズもパワーもスピードも一枚上。おまけに技術も高い。試合前、日本選手は「ゲームを楽しみたい」と語っていたが、ピッチ上で実際に対すると怖さを感じたようで、ディフェンスラインがずるずる下がった。そこを衝かれて何度も決定的なシーンを作られ、ゴールポストやバーに助けられることもしばしばだった。

 ただ、これを運の良さと片づけることはできない。アメリカのシュートがゴールマウスの内側に飛ばなかったのは完全にフリーの状態で打たせなかったからだ。日本のディフェンス陣がブロックできないまでも、必死に足を出し体を寄せたことで失点にならなかったのだ。日本の粘り強いプレーが失点を防いだといっていい。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

相沢光一 [スポーツライター]

1956年埼玉県生まれ。野球、サッカーはもとより、マスコミに取り上げられる機会が少ないスポーツも地道に取材。そのためオリンピックイヤーは忙しくなる。著書にはアメリカンフットボールのチーム作りを描いた『勝利者』などがある。高校スポーツの競技別・県別ランキングをデータベース化したホームページも運営。 「高校スポーツウルトラランキング」


SPORTS セカンド・オピニオン

サッカーから野球、大相撲や陸上に至るまで、あらゆるスポーツニュースを独自の視点で解説!スポーツニュースの「セカンド・オピニオン」を目指します。

「SPORTS セカンド・オピニオン」

⇒バックナンバー一覧