「ONE PIECE」ドカ積みで狙った一挙両得
楽しむことがすべての基本

岡崎 この前、「ONE PIECE」の最新刊(62巻)が発売になったときに、レジ前のビジネス書売り場の一角を全部「ONE PIECE」にしたんです(笑)。これ、今までなんで気づかなかったんだろう、って思ったんですけど。

――なるほど……。言われてみれば、「ONE PIECE」を読んで育った世代って、もう働き始めていますよね。連載、10年を超えていますから。

岡崎 ですよね。「ONE PIECE」はこの場所(下の写真参照)に、どーんと。全部最新刊です。1200〜1300冊くらい入れて。

――これ、全部「ONE PIECE」62巻ですか!?

三省堂書店有楽町店 岡崎史子さん(前編)<br />固定観念を打ち破る「ジャンル横断フェア」<br />いくつものお店、<br />いくつものジャンルで培った経験が武器に。この「山」すべてが「ONE PIECE」62巻。ビジネス書のすぐ隣にあることにも注目。それにしてもすごい迫力!(撮影:岡崎さん)

岡崎 そう、全部です(笑)。いつも、レジの前の新刊台に1面だけ置くんですけど、すぐなくなっちゃって補充が大変なんですよ。あともうひとつ理由があって、本屋に来ても意外と探せなかったりすることないですか? それを避けたかったというのもありまして。

――一挙両得ですね!

岡崎 ええ。そこで働く店員としても、どんどん売れていって「山」が崩れていくのをレジから見るのって楽しいんじゃないかって思って(笑)。実際、とても楽しかったです!

とにかくいろんなエピソードを楽しそうにお話ししてくださるのが印象的だった岡崎さん。明日公開の後編は、「ジャンル横断フェア」の実態に迫ります。そのお話から見えてくる「ビジネス書の魅力」についての言葉には、感動すら覚えました。お楽しみに!