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エコカー大戦争!

ヤマト運輸が名付け親!「新スリーター」に見る
業務用電動アシスト自転車の侮れない可能性

桃田健史 [ジャーナリスト]
【第86回】 2011年8月16日
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 東京都千代田区三番町。各国大使館や女子大が点在し、中層階の高級マンションが立ち並ぶこの地域の一角に、敷地30坪ほどのヤマト運輸・三番町センターはある。

 ここは、ヤマト運輸が市街地や住宅密集地などでの新・集配拠点として1990年代後半から展開しているサテライトセンターだ(2010年3月末時点で全国に971店、千代田区内には52店)。荷物は、江東区枝川の「ベース」と呼ばれるターミナルから中型トラックで運ばれてくる。

ヤマト運輸が2002年頃から集配業務で採用している「新スリ」こと、新スリーター。写真の人物は、三番町センターのセンター長、石山昌昭氏。

 三番町センターの1日あたりの集荷と配達はそれぞれ約700個。その業務を7人でこなす。使用機材は台車(7人のうち6人が利用)、そして「新スリ」(同1人利用)である。「新スリ」とは、本稿のタイトルでも掲げた「新スリーター」の略称だ。

 一般的に、スリーターとはピザ配送などに使用されている3輪バイクを指す。それに対して、新スリーターとは、リアカーを電動アシスト自転車で牽引する車両のことであり、ヤマト運輸による造語だ。電動アシスト自転車は、ヤマハ発動機、パナソニック、三洋電機(2011年春にパナソニックが完全子会社)の3社から購入。リアカーは、ヤマト運輸が企画し、ダイニチマテニクスが製造している。

 「新スリ」の導入は2002年頃に始まった。当初はCS(カスタマーサティスファクション)コンテナ(緑地にクロネコのロゴが入ったボックス状の入れ物)をリアカーに搭載するタイプだったが、現場から「台車ごと乗せられると便利だ」という声があり、近年ではCSコンテナを積んだ台車ごとリアカーに搭載するタイプの採用も始まっている。

 今回取材した三番町センターの「新スリ」は、電動アシスト自転車がパナソニック製で、リアカー部分は台車ごと搭載するタイプだった。同センターで「新スリ」での配送を担当している、センター長の石山昌昭氏に台車の搭載方法を見せて頂いた。積み下ろしは非常に簡単で、足踏み式のストッパーで台車を固定している。

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桃田健史 [ジャーナリスト]

日米を拠点に世界各国で自動車産業の動向を取材するジャーナリスト。インディ500、NASCARなど米国レースにレーサーとしても参戦。自動車雑誌に多数の連載を持つほか、「Automotive Technology」誌(日経BP社)でBRICs取材、日本テレビでレース中継番組の解説などを務める。1962年生まれ。著書「エコカー世界大戦争の勝者は誰だ?」好評発売中


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