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購買力平価だけで為替決まらず
生産性高い国の通貨は強くなる

田中泰輔
2011年8月10日
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 金融投資のリターンは超長期では経済成長率とバランスする。上図で米国の1970年から金融危機直前の2007年までのGDP成長率、短期金利、長期金利、株式リターンを見比べてほしい。投資リターンは最終的に実体経済の成長によって賄われる。そして、短期金利、長期金利、株式の順にリスクが高いぶん、リターンも高くなるというハイリスク・ハイリターンのバランスも明白だ。

 経済成長率(突き詰めれば1人当たり生産性伸び率)が高い国は投資妙味が大きく、その通貨も強い。日本経済が強かった70~80年代、円は最強だった。今後10~20年は高度成長軌道に乗った新興国通貨が日米欧通貨より強い傾向が続く可能性が高い。

 長期の為替は購買力平価で予測するとか、その購買力平価から見て対外投資は妙味がない、とする「専門家」の解説には面食らう。購買力平価は財の価格が各国で同じになるよう裁定が働いて為替レートが決まるという考え方。簡便法では内外のインフレ格差として算出される。

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