ある日突然、配偶者から
「借金が…」と告白も

 すると、次第に相手の財布事情が分からなくなり、トラブルに見舞われるケースが増えてきます。家計診断をしていて多いのが、「貯蓄がなくて困っていると配偶者からカネを無心された」「ある日突然、借金があって困っていると告白された」といったもの。こうした事態に陥り、困って相談にやってくる夫婦は決して少なくありません。

 相談者の話を聞いていると、始めは「夫婦別財布」でも家計はうまく回っていたと言います。しかし、子どもが産まれる、家を購入する、親の介護が必要になったといった大きな支出に見舞われ、財布、つまり家計を一つにしなければ対応できないといった状況になった時に問題が発覚、お先真っ暗になってしまった…。そういうケースが多いようです。

 こうした事態が深刻化すれば、金銭的な問題にとどまらず、夫婦の危機にまで発展してしまうこともありますから注意が必要です。 

 そういった意味で、やはり家計を別々に管理する「別財布」は、互いに目の行き届かない部分ができてしまい、うまくいかないような印象を持っています。

 こういうケースを見ていると、私の考えが古いのか、家計のやりくりを考える前に、「夫婦」や「家族」といったものに対する認識は大丈夫なのだろうかと心配になってしまいます。

 男女平等はもちろん、雇用均等なども当たり前の世の中になっていることは重々承知していますし、大切なことであるとも思っています。ですが、その前に夫婦や家族というものに対する認識が不足しているのではないでしょうか。

 サラリーマンの方に伝えたいのは、働いたカネは確かにあなたが頑張って得たものですが、その前に何のために頑張って働くのかということを、改めて考えてほしいということです。併せてなぜ結婚したのかも。

 どうしても私は、「男は大黒柱としてどんと構え、家族を守る」という昔ながらの考え方が、実は健全な家計、ひいては風通しがよい円満な家庭を作ることにつながる気がしならないのです。そうした考えは古いのでしょうかね。

(家計再生コンサルタント 横山光昭)