毎月分配型に騙されるな!

「でもさ、毎月配当をくれるファンドって魅力的に見えるな~」

 そこが証券会社の付け目です。絶対に乗ってはいけません。

「これだけは買ってはいけないリスト」の筆頭に挙げたいのが毎月配当型債券ファンドです。

 元本割れの山を築いていますし、仮に今は元本が割れていなくても、いつ割れるかと常に心配していなくてはいけません。

 新興国の債券に投資する債券ファンドも要注意です。

 いつ資本市場が閉鎖されるかわかりませんし、突然莫大な税金を取られるリスクがなきにしもあらずです。

 そうした大きなリスクのあるファンドに、少なくない売買手数料や信託報酬を払うなんて、私には理解できません。

 2011年7月30日の日経新聞朝刊の特集「さまよえる個人投資家 下」の記事で、野村総研の調査によると、「10年度の毎月分配型投信の基準価額は、平均すると分配前の1万円が分配後は約9100円に下がった計算になる。1~2年後には元本割れの大きさが問題になりかねない」とあります。

 えっ、 1~2年後??? 

 冗談じゃないですよね。「1~2年後には大きな問題になりかねない」ってわかっているのに、元本が減っていることも認識していないような個人投資家を相手に販売し続けているなんて。

 私がいままでアドバイスした方のうち、高齢の方で元本が棄損していることを認識されていた方は一人もいませんでした。

 配当は、元本が1万円を上回った分だけに規制するべきです。

 すみません、この話をするとつい頭に血が上ってしまいます。

 フィクストインカムの世界から見れば、投資信託とは、ショバ代を取られ続けるバクチに見えるのです。最初からバクチをするつもりならいいのですが、その気もないのにバクチをさせられている人を見ると、放ってはおけない気持ちになるのです。

今後の連載予定
9月1日 住宅ローンは返すな!
9月2日 おすすめの米国債の買い方・投資法

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債券ファンドは買ってはいけない

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