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自由化、先物市場上場、そして放射性セシウム汚染
変わり、揺れる「日本のコメ」事情をこの一冊で!

週刊ダイヤモンド編集部
【11/09/10号】 2011年9月5日
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 9月は新米の季節。収穫を待つばかりとなった稲穂が、全国の田で頭を垂れています。ただ、残念なことに、今年からこの日本人の原風景を私たちは違った思いで見つめなければならなくなるかもしれません。

 東京電力福島第一原子力発電所の事故により、コメの放射性セシウム汚染が心配されています。国は、原発近隣の17の都県でコメを出荷前に放射能検査を行ない、汚染したコメが流通するのを食い止めようとしています。全国で第4番目に大きいコメ生産地・福島を始め、東北地方のコメどころでは、まさに9月上旬からこの検査が始まる予定です。

 じつは、今年はこのコメの放射能汚染が影響していると思われる、ある異変がありました。震災後、流通網の混乱や不安により、買い占めなどでスーパー店頭からコメが消えている頃から今に至るまで、コメ卸の間では2010年産のコメの争奪戦が起きているのです。

 通常ならば、新米が市場に出るまでに、旧年度のコメが売りさばかれるため、コメの価格は春・夏はどんどん下がっていくのもの。ところが、今年は新潟コシヒカリなどのブランド米のみならず、関西地方や九州のコメまでがこぞって新米以上に高い値段で買われました。

 「震災被害で、今年は東北地方ではコメが採れなくなるのでは」「採れても汚染され、食べられなくなるのでは」という不安からです。

 フタを開けてみれば、震災による津波被害で耕作不能となった田、さらに放射能汚染で作付け制限された田でのコメの生産は、そのほとんどが他の地方での代替生産が可能になりました。問題は、それ以外の産地でのコメが、どの程度放射能の影響を受けているかです。それが、これから明らかになります。

 コメを取り巻く環境は激変しています。長らく生産や流通販売を国が統制してきましたが、自由化により多様な流通形態が生まれました。減反政策や農家保護政策を通じ、コメ生産者を「票田」として扱ってきた政治は、政権交代でその結び付きを失いました。

 同時に、国と農家の間で、実質的にコメを生産・流通から価格決定に至るまで全て握ってきた全農(全国農業協同組合連合会)の支配力も、弱まりつつあります。

 価格決定についても、いままで唯一に近い価格指標だったのが全農の相対取引価格でしたが、この8月から東京穀物商品取引所などにコメ先物が上場されたことにより、「市場価格」を形成する場も誕生しました。

 変わり、揺れる日本のコメ。今日本のコメに何が起きているのか。放射能不安のみならず、コメに関わる全てを網羅した1冊です。どうぞ、書店でお手にとってご覧ください。

(『週刊ダイヤモンド』編集部 鈴木洋子)


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