エネルギー基本計画の見直しが始まったが、「骨格を変える段階にない」(世耕経産相、写真右端)と、すでに結論が決まっているようだ Photo by Ryo Horiuchi

 すでに出口が見えた「見直し」が進もうとしている。経済産業省の有識者会議でエネルギー基本計画(エネ基)の見直し議論が始まった。

 東日本大震災による東京電力福島第1原子力発電所の事故から3年後の2014年4月に策定されたエネ基は、旧民主党政権が掲げた「原発ゼロ」を撤回。原発を「重要なベースロード電源」と位置付け、原子力規制委員会の規制基準に適合した原発の再稼働を進める方針を盛り込んだ。

 これを受け、15年7月に政府が閣議決定した長期エネルギー需給見通しで、30年度の電源構成(総発電量に占める各電源の割合)の原発比率を20~22%と決めた。

 国内の原発のうち、7月末時点までに再稼働したのは5基のみ。廃炉を決めた15基を除き、稼働している5基を含む44基を全て稼働させ、運転期間を原則40年とする現行ルールを適用すれば、見通しにギリギリ届く計算だ。ただ規制委員会の審査が長引いていることに加え、再稼働に反対している地元自治体は多く、原発が稼働する見通しは立っていない。

 こうした状況を受け、電力業界は今回の見直しで、原発の新増設や建て替え(リプレース)の記述が盛り込まれるのでは、と期待していた。というのも、約1年前に関係者の一部から「そろそろリプレースの話をしてもいいんじゃないか」との声があったからだ。