お金がどんなにたくさんあっても、将来のことを考えると、あなたは不安を感じているか?(写真はイメージです)

貯金も家もあるのに老後に不安を感じている人は枚挙にいとまがない。そんな人たちに限ってお金に執着しており、「他人との比較」から生まれる損得勘定が知らぬ間に身についている。その損得勘定のためにお金だけでなく、対人関係にも良くないことが起こっている。そこで、今回はお金や不動産で何億円も持っている人、節約で2000万円以上貯めた人、それぞれの不安事例を紹介しながら、その人がどんな行動をすればいいのかについて、FPの吹田朝子氏がアドバイスする。

【お金しか信じるものがない独身Aさんの例】

「私、老後までやっていけるでしょうか?」

 正面からは目を合わせず、恥ずかしそうに相談してきた女性Aさんは50代半ば。ブランド品は身に着けず、質素倹約を絵に描いたような婦人だ。

「よくある相談かな」と思いきや、話を伺うと、どうやらかなりの資産があるようだ。Aさんの状況および不安の要素は以下の通りだ。

<Aさん:猫と暮らす独身女性(54歳)>
資産・家計の状況
・会社員として仕事一筋。おしゃれなどに興味はなく、交流も少なく、無駄遣いはしない。
・親に勧められて自身のマンションのほか不動産を保有。合わせて計2億円相当。
・現預金も数ヵ所に分散しているのを合わせると約9000万円になる。
不安の要素
・結婚については今まで良い縁がなく、これからもずっと一人だろう。あと10年で定年を迎えるが、これからの自分の医療や介護にかかるお金を考えると、まだまだ足りないと思っている。
・唯一の癒しである猫も、自分がそばに居られなくなった時のことを考えて、信頼できる人に猫の世話をしてもらうために、お金はしっかりと残したいと考えている。ちなみにペット生活費として500万円相当の生命保険に入っている(死亡時の受取人は兄弟)。