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金融市場異論百出

大ヒットを記録した映画に見る
中国のビジネスウーマン理想像

加藤 出 [東短リサーチ取締役]
2011年10月11日
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 中国のトップ女優の1人、徐静蕾が主演・監督した映画「杜拉拉の昇進記」が昨年中国でヒットした。主人公ララ(拉拉)が北京の華やかな外資系大企業で、異例の昇進を果たしていくという話だ。中国の地方には、大都市の大企業に勤務するビジネスウーマンに強く憧れる女性が多くいる。そういう層をターゲットにした映画なのだ。宣伝コピーは「都市のホワイトカラーの教科書、完全なる職場のバイブル」。ちょっと大げさだが、現代中国のビジネス社会の世相がわかる映画である。

 主人公がこの会社に27歳で転職してきたとき(2006年頃)、月給は3000元から始まった(最近のレートで3.6万円)。入社日に先輩にこう言われる。「この会社ではマネジャー未満は小さなイモよ。月収4000元以下。つまり貧乏ってこと」。一般的にはその給料は悪くない。この説明は同社の給与水準のよさを示唆している。「マネジャーは中産階級。クルマも持っている。年収は20万元(240万円)超。役員はまさに上流階級ね」。共産主義国家では人民は皆平等だったはずだが……。

 社長や人事担当役員は外国人(米国人っぽい)だが、彼らの中国語は流暢である。中国人社員は海外留学組が多いらしく、社内では中国語と英語が入り乱れる。ララの恋愛相手となるやり手の若い営業部長の親は米国暮らしだ。そのぐらい国際化している家庭がカッコいいらしい。リスクに果敢に挑む姿勢が認められ、ララの月給は入社2年後で6000元、3年後(09年)の30歳で1.2万元(14.4万円)と急上昇する。ただし、貯金は増えそうにない。

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加藤 出 [東短リサーチ取締役]

東短リサーチ取締役チーフエコノミスト。1988年4月東京短資(株)入社。金融先物、CD、CP、コールなど短期市場のブローカーとエコノミストを 2001年まで兼務。2002年2月より現職。 2002年に米国ニューヨークの大和総研アメリカ、ライトソンICAP(Fedウォッチ・シンクタンク)にて客員研究員。マネーマーケットの現場の視点から各国の金融政策を分析している。2007~2008年度、東京理科大学経営学部非常勤講師。2009年度中央大学商学部兼任講師。著書に「日銀は死んだのか?」(日本経済新聞社、2001年)、「新東京マネーマーケット」(有斐閣、共著、2002年)、「メジャーリーグとだだちゃ豆で読み解く金融市場」(ダイヤモンド社、2004年)、「バーナンキのFRB」(ダイヤモンド社、共著、2006年)。


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