9月25日、月例経済報告が発表され、景気回復期間が「いざなぎ景気を超えた可能性が高い」との認識が示された。いざなぎ景気と言えば、高度成長期で日本経済が絶好調だったとき。それを抜き去ったというのは本当だろうか。久留米大学の塚崎公義教授が、景気回復の“持続力”について解説する。

景気は自分では方向を変えない
変えるのは政策と外国の景気

 景気回復期間の話に入る前に、景気とはどのような特徴を持ったものなのか、簡単に触れておこう。

 まず押さえておきたいのは、景気は自分では方向を変えない、ということだ。

 景気が回復して物が売れるようになると、「企業が増産のために人を雇い、雇われた元失業者が給料をもらって物を買う」「企業が増産のために新しい工場を建てると、鉄やセメント、設備機械が売れる」「企業が黒字だと銀行も喜んで設備投資資金を融資する」といった良い事が次々と生じるため、景気は一度上を向くと、そのまま上昇を続けるのである。逆に、景気が悪化を始めると、悪い事が次々と起こるため、一度下を向くと、そのまま下降を続けるのである。