なぜグローバル仕事人は「できない理由」を並べないのか

「~だからできません」は
「やらない」宣言と同じ

 みなさんこんにちは、澤です。

 社内のミーティングや、顧客とのやり取りの中で、「できない理由」に直面した経験はありませんか。

「あのお客さんは保守的だから、我々の提案は受け入れてくれない」
「社内のこのプロセスは昔からずっと決まっているものだから、変えるのは難しい。」
「経営企画の○○さんは大のIT嫌いだから、システム導入には賛成してくれないだろう」

 こんな感じですね。こういったことは日常茶飯事で、ついつい受け入れてしまいがちです。もちろん、その時点で障害となる要因(ブロッキング・イシュー、なんて呼んだりします)を正しく認識することは大変重要ですが、一方でできない理由を挙げることに思考を使いすぎると物事が全く前進しなくなってしまいます。

 保守的なお客様を避けてばかりでは、売り上げが伸びない。社内の業務プロセスが変わらなければ、非効率な仕事のために残業をし続けることになる。IT嫌いの人に合わせていたら、ITシステムによる業務効率化が進まなくなる…。

 どうやれば「できない理由探し」のスパイラルから抜けられるのか。私なりの考え方を、皆さんにお伝えしたいと思います。

 前述したように、ビジネスの課題や障害を正しく認識・分析をするのはとても大事なことです。事実を認識し、取り除くべき障害・エラーを言語化し、同じ失敗を繰り返さないように準備すれば、ビジネスを前に進めることができます。

 ただ、うまくいかなかったときの報告で、「○○だからできません」というレベルで止まってしまう場面が、世の中に満ち溢れています。もちろん、皆さんは仕事に追われて忙しいですし、「まず事実を伝える」のは重要なアクションです。しかし「できません」というのは、事実とは少し質が違います。