プレゼン、会議、打ち合わせに効果抜群! 仕事に効く「図の使い方」。
企業研修、ワークショップの実績多数! ニューズピックスのクリエイティブ統括者であり、どんなものでも「図」にする図解オタクの櫻田氏の新刊、『図で考える。シンプルになる。』がいよいよ発売! 発売4日で重版も決まり、話題になっている。
WIRED、ハフィントンポストといったメディアからのデザイン依頼に加え、コンサルティングファームや広告代理店で「図解思考」「デザイン×図解」などのテーマで研修をこなす本格派は何を語るのか。その秘伝の秘を、本連載ではあますところなくお伝えします。(構成:中村明博)
客観的に
比較・検討できる!
似たような商品・サービスが多い中で、そこから一歩抜きん出るには「違い」が必要です。違いを比べる場合、例えば料理店であれば、味、値段、店員の対応、お店の広さ・清潔さなどいくつかの切り口があります。
すべての切り口を使って総合的に比較してもよいのですが、そうすると一長一短が出てきて、優劣をつけられません。
比べる場合は、特に重視する切り口に絞って比べましょう。「違い」がはっきりします。下図を見てください。
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2軸で項目の違いをクリアにする「比較の図」です。これは、利便性と価格帯という切り口で、各種小売店の違いを表しています。
活用例はまだまだあります。自社で商品・サービスを企画するときのことを考えてみましょう。競合との立ち位置の違いを明確にする必要があります。「立ち位置」とは、「比較対象それぞれが置かれている状況」のことです。立ち位置がはっきりすれば、客観的に比較・検討できます。下図を見てください。
「タテ軸:デザイン性」「ヨコ軸:機能性」という切り口になっています。
そこに競合商品を配置することで、「自社がどこを目指すべきか」が明らかになります。このように交差する2つの軸で、比較していきます。
もう1例見てみましょう。下図は、アパレルブランドの比較をイメージしています。
「フォーマル・カジュアル」「高価格・低価格」という切り口ですね。
この図が面白いのは、数値化できる定量的な切り口と、数値化できない定性的な切り口を組み合わせた比較もできる点です。
身近なものを「比較」してみましょう。例えば、「自分の会社とライバル会社」「新規の取引先」などです。思考整理のいいトレーニングになります。