プレゼン資料の作り方がよくわからない、なかなか結果が出せない。そんな悩みはありませんか? これまで1000件超のプレゼン資料に接してきた天野暢子氏の最新刊『見せれば即決!資料作成術』の中から、相手のOKを引き出すプロのテクニックをご紹介します。

できごとの関係性を
図と矢印で表現する

 ものごとの理解には文字と図解のセットが最強です。文章は目で読んでも耳で聞いても、その情報を脳内で再構築するプロセスが入ります。ところがチャート(図解)は見たままを受け入れるだけなので、文章の何倍も理解のスピードが速いのです。

 オブジェクトと線があればチャートは描けます。左→右、上→下に矢印で結べば「行く」「流れる」「動く」、逆向きの矢印なら「戻る」「返還」などの意味を持たせることができます。

 この線と矢印の扱いがデリケートで、斜めに引くと紙面全体がノイズだらけになってしまいます。垂直方向、水平方向に統一することで、関係をスッキリ伝えられます。

 一から図解を考えるのが面倒なら、Word、PowerPoint、ExcelにSmartArtという機能があります。あらかじめ用意されているグラフィックの中から目当てのものを選択して文字を入力するだけで、手軽にプロ並みのチャートが完成します。

 SmartArtは「リスト」「手順」「循環」「階層構造」「集合関係」「マトリックス」「ピラミッド」「図」のジャンルに分かれていて、各ジャンルの中に代表的なチャートがいくつも用意されています。

 たとえば、箇条書きの文章は「リスト」の中のチャートを選ぶことで、より視覚的な表現に変わります。どのチャートがどんな情報の図解に適しているかの説明もついているので、資料にふさわしいものを選んで使いましょう。

 基本形は図形が3点や5点などになっていますが、図形の数は増やすことも減らすこともできますから、必要に応じて数を変更します。また、図形の色やスタイル、文字の書体・大きさ・色も変更できるので、見やすさや統一感を考慮して調整していきましょう。

ビフォー・アフター!
図と矢印のチャートで関係性を伝える

(毎週火曜日・金曜日に公開予定)