解説のなかで伊藤紫朗氏は、『アイビーの学生たちは何を着るのか』と題して、エスクワィア社が1974年に発行した『ファッション フォー マン』という着こなしガイドブッグに掲載された『ミニマム キャパス ワードローブ』を紹介している。これは、スーツは何色を何着持つべきかということから、靴下やパジャマにいたるまで、学生生活に必要最低限なワードローブをリストアップしたもので、今読んでも参考になる。お宝読み物は『TAKE 8 IVY』を購入してからのお楽しみとしていただき、ここでは同じ『ファッション フォー マン』に掲載された着こなしのアップグレート版『ウエルラウンド キャンパス ワードローブ』を下敷きにして、筆者が現代向きにアレンジしたリストを紹介しておこう。学生用とはいえ、当時は今よりもずっとドレス度が高いから、ビジネスマンにも参考になるはずだ。

大人のエシカルワードローブ

ニットのスーツ1着 グレーのグレンチェックかダークブルーのストライプ。金曜用のスーツ。上下バラしてオンオフ兼用にもなる
ツイードスーツ1着 これから旬になる古き新しき素材。着込むほど味が出る
ダークブルーかチャコール
グレー、あるいはストライプのウーステッドスーツ2着
紳士は2着しか普通のスーツをもたない。丈夫な生地でしっかり作られた修理の効くモノ
ツイードのトップコート1着 寒い日用
ダークカラーの比翼仕立て
コート1着
ドレスオケージョンのために
レインコート1着  
ツイードのスポーツジャケット
1着
本物の紳士は狩猟、ゴルフ、乗馬用などで3着のツイードジャケットが必要というけれど
ダークブルーのブレザー1着  
グレーフラネルパンツ2着 中間トーン1着とダークトーン1着
コットン、デニム、チノ、コデュロイなどウォシャブルなカジュアルパンツ5着  
ショーツ1着 暖かい日のために
保温用スタジアムコート1着 ダッフル、ピーコート、ダウンなど
水洗い可能な
アウタージャケット
ワーク系のコットンジャケットやブルゾンなど
スウェーター2着 シェトランドかラムズウール1、保温用の
ローゲージニット1
スナップブリム フェルトハット
1つ
裾が広がったレインコートなどに合わせる
センタークリース フェルト
クラウンハット1つ
裾が広がっていないドレスコートに合わせる。ブリムをオフザフェースにしてかぶる。
ホンブルグハットがその代表。
ベースボール風キャプ1つ カジュアルに
ドレスシャツ12着 白のブロード、レギュラーカラーを主体にお好みで
ポロシャツ2着 ソリッドカラー鹿の子
スポーツシャツ5着 洗いざらしで着るオックスフォード白やキャンディストライプ
Tシャツ6着  
ネクタイ10本 好みによるが筆者は幅8.5センチのみを選択
靴下10足  
ひも結び式のドレスシューズ3足 グッドイヤーウエルト製法。黒や茶
スリップオンシューズ1足  
チャッカブーツ1足 スウェードも可
スニーカー1足 筆者はテニスなどに使うコートシューズを好む
レザーベルト2本  
カジュアル用ベルト2本  
グローブ2着 ペッカリーと鹿革のグレー
パジャマ3着  
ローブ1着  
スリッパ1足  
フォーマルウェア一式