旬を楽しみ、身体が喜ぶ 江戸料理
【第9回】 2011年11月18日 車 浮代

昔はイモといえば「里芋」、
薬としても重用された注目の滋養食

 稲の伝来より早く、縄文時代中期に日本に伝わった里芋は、稲作が主流になるまでは日本人の主食でした。

 現在ではイモと言えばジャガイモかサツマイモを指しますが、江戸の町でサツマイモブームが起こる以前は、主にイモ=里芋を指したのです。

 太古から日本人の食卓を支え続けてきた里芋の消費量は一時、江戸期の10分の1程度まで落ち込んだそうです。

里芋田楽
【材料】里芋…3個/赤味噌…大さじ2/砂糖…大さじ1/酒…大さじ1/みりん…大さじ1/2/摺り胡麻…少々/練り辛子…少々
【作り方】①里芋は皮を剥いて半分に切り、塩(大さじ1程度)で揉んで洗い、ぬめりを取り、蒸し器で蒸すか、ラップをして電子レンジに3~4分かける。②赤味噌、砂糖、酒、みりんを小鍋に入れ、中火にかけて好みの堅さになるまで練るか、材料を耐熱容器に入れ、ラップをせずに電子レンジに2分かけて練る。③1に2を乗せ、摺り胡麻、または練り辛子を乗せる。

 ところが昨今、さまざまな効用から里芋の良さが見直されるようになりました。

 まず初めに、サツマイモやジャガイモに比べ、水分の多い里芋は、ダイエット食に最適です。

 しかも里芋のでんぷんは大変細かく、加熱によって粘りが出るので、内臓の内壁を守り、消化・吸収を助けます。

 サツマイモやジャガイモを食べて胃もたれすることはあっても、里芋にはないのはこういった理由からです。

 また、里芋の特徴であるぬめりには内臓を強化する働きのほか、滋養強壮作用、免疫力向上、さらにはガン予防や痴ほう症予防、これからの季節の風邪予防に役立つとされています。

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旬を楽しみ、身体が喜ぶ 江戸料理

栄養価の高い旬の食材を、あまり手を加えずにいただく――。これが江戸料理の醍醐味であり、健康長寿につながる正しい食のあり方だと思います。このコラムでは、江戸料理と健康をテーマに、食材ごとの情報とレシピをご紹介していきます。

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