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少子化で大学が選別される時代、
野球も有力選手は東京六大学に集中か?

【第52回】 2009年4月21日
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 一部のファンしか知らないことだが今季、プロ野球にささやかな変化があった。神宮球場で行われるナイターの試合開始時間の変更である。

 プロ野球のナイターの開始時間は通常、夕方6時。だが、神宮球場をホームとする東京ヤクルトの試合だけは、20分遅い6時20分だった。仕事帰りのサラリーマンのファンに余裕を持って来てもらおうという配慮からではない。同球場で昼間に行われる東京六大学野球と東都大学野球の試合があるからだ。

 六大学も東都も春と秋のリーグ戦は1日2試合が組まれている。六大学の場合、第1試合の開始時間は昨年まで11時だった。プロ野球より試合の進行は早いが、それでもゲームセットまで3時間あまりかかることがある。試合間の練習やグラウンド整備などを含めると、2試合が終わるのは5時近くになるわけだ。それからプロの選手がグラウンド入りして練習。スタンドも大学野球の観客を退場させ清掃し、ナイターの観客を入場させる必要がある。その時間的余裕を考えると6時の試合開始は難しく、6時20分にしていたのである。

 20分などたいした違いではないと思うかもしれないが、試合を主催するヤクルト球団にとっては大きな問題だった。プロ野球では3時間を超える試合は当たり前。延長戦になれば4時間以上かかることもある。6時20分開始ではゲームセットが10時を過ぎることも珍しくない。ファンにとって帰宅時間が遅くなるのは負担であり、営業面を考えると20分遅い試合開始は大きなマイナスだったのである。

 ところが昨年、六大学野球連盟が譲歩。同球場でプロ野球のナイターが行われる日は第1試合の開始時間を30分繰り上げて10時30分とした。それにより東京ヤクルトは他球団と同様、ナイターを6時開始にすることができるようになったのだ。

 しかし、これだけのことがなぜ今までできなかったのだろうか。

 それを知るには日本の野球史に触れておく必要がある。

神宮球場の主は東京六大学
プロ野球は間借り人

 日本に野球というスポーツを根づかせたのは東京六大学野球と高校野球(戦前は中等学校野球)だ。とくに六大学の功績は大きい。

 日本野球史の原点といえるのが1903年にはじまった早慶戦。これに数年おきに明治大、法政大、立教大、東京大(当時は帝国大学)の4大学が参加して、1925年に東京六大学野球連盟が発足した。翌1926年、この専用球場として完成したのが神宮球場である(所有者は明治神宮)。

 こうして始まった六大学のリーグ戦は大変な人気を呼び、ほとんどの試合が満員の観客で埋まった。新聞もその試合結果を大々的に取り上げたという。それに遅れること10年、1936年にプロ野球(職業野球)がスタートしたが、当時の人気は六大学とは比較にならないほど低かった。

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