いま、生き物たちの「せつない」真実を紹介した『せつない動物図鑑』が人気沸騰中!発行部数は発売3ヵ月で23万部を突破!子どもだけではなく「人生に重ね合わせて読んだ」という大人からの反響も多く、幅広い年代に愛されている一冊です。本書で取り上げる112の真実から、思わず「みんな一生懸命生きているんだな……」とせつな~い気持ちになってしまうベスト3を、【仕事篇】【恋愛篇】の2回にわたってお届けします。日本テレビ『世界一受けたい授業』にも出演し、『ざんねんないきもの事典』『せつない動物図鑑』など人気図鑑の編集に携わる丸山貴史さんにお選びいただきました。

それ、せつなすぎます!薄給、男尊女卑、睡眠負債…ブラックすぎる動物社会が凄い

第1位
「ミツバチは500gのハチミツをつくるために、2000万円ぶん働く」

 仕事熱心な動物といえば、ミツバチは外せません。

それ、せつなすぎます!薄給、男尊女卑、睡眠負債…ブラックすぎる動物社会が凄い1匹のミツバチが集めるハチミツは、1時間あたりたったの0.02g。もしハチの時給が800円だとしたら、お店で売られているような500gのハチミツを集めるには、2000万円ぶんも働く必要があります

「蜜は子どもにあげて、自分は死にます」 働きバチの宿命が……せつない

 ミツバチの世界では、まるで会社のように、細かく仕事の担当が決まっています。花から蜜を集めている外勤のハチは、幼虫の世話や巣内掃除などの内勤を勤めあげたベテランの働きバチです。

 かれらは寿命が尽きる直前の1~2週間だけ、巣の外へ出て蜜を集めます。しかし、せっせと集めた蜜のほとんどは、幼虫の食べものとなるため、巣の奥深くに貯蔵されます。

 そして働きバチたちは、花粉にほんの少しだけ蜜を塗って固めたものを食べてしのぎつつ、力尽きて死んでいくのです。