「戦闘」以前に起こる
「情報戦」や「経済戦」が重要

 どういうことか?

 J国とC国が、同じ物を欲している(例えば島など)。そこで、J国とC国は話し合いをするが、埒があかない。それで、C国の指導者の頭の中に、「戦争」という2文字が浮かぶ。そう、戦争は、まずどこかの国の指導者の「頭の中」「心の中」で始まるのだ。

 さて、「戦争」の2文字を思い浮かべたC国の指導者は、翌日J国に軍を送るだろか?そんな愚かなことはしない。まず彼は、「戦争に勝つ方法」(=戦略)を考える。

 次に、「情報戦」を開始する。情報戦の目的は、「敵国(この場合J国)は、悪魔のごとき存在で決して許すことができない」と、自国民や全世界に信じさせることである。

 まず、自国で「反戦運動」が盛り上がって戦争の邪魔をされないようにしなければならない。次に、国際社会で敵国の評判を失墜させ、いざ戦争(戦闘)が始まったとき、敵が誰からも支援されない状況をつくる必要があるからだ。

「情報戦」のいい例が、1930年代初めにある。満州問題で日本と争っていた中国は、日本の「世界征服計画書=田中メモリアル」という偽書を世界中にばらまいた。それで、非常に多くの人々が「日本は世界征服を企んでいる」と信じてしまったのだ。
 
 次に「外交戦」で、自国の味方を増やし、敵国を孤立させる。必要とあれば、「経済戦」を仕掛ける。わかりやすい例は、日本が石油を買えないようにした「ABCD包囲網」だろう。そして、最後に、必要とあらば「戦闘」し、望みのものを手に入れる。

 さて、筆者が「戦争がはじまった」と確信した12年11月15日、中国はどの段階にいたのか?

 日本をつぶす戦略は、すでに立てられている。そして、ロシアと韓国に「反日統一共同戦線」創設を提案しているので、すでに「情報戦」「外交戦」は開始されていたことがわかる。

 筆者は、決して「誇大妄想的」に「戦争が始まった」と思ったわけではない。実際、12年11月、「日中戦争」は開始されたのだ(その後、「反日統一共同戦線戦略」は、かなり無力化されている。そこに至るまでの経緯は、連載バックナンバー「安倍総理続投が日本の国益、辞めれば習近平が大喜びする理由」を参考にしていただきたい)。