日本人が苦手としている論理的な考え方――。実は、そのエッセンスはすでに義務教育で習っているという。受験戦略家であり、『ビジネスで差がつく論理アタマのつくり方』の著者・平井基之氏が、簡単に身につく論理的な思考法のポイントを解説する。
スキルやノウハウよりも
計画の立て方が大事
私は家庭教師をしたり、塾を運営したりしていますが、数学や英語などの科目を教えるばかりではありません。むしろ、科目の内容を教えること以上に、生徒の学習管理やアドバイスを重視しています。
生徒が選手ならば、私は監督やコーチ。だから、やっていることはコンサルティングやコーチングなどに近いかもしれません。
その中でも、とくに大切にしているのが、計画です。仕事もそうですが、勉強でも成果を出すためには、計画が肝になります。
計画を言い換えると、仕事の「順番」を決めることです。
計画の立て方と実行の仕方で、成功するかどうかが、ほとんど決まってしまいます。とくに定期テストのように短期で成果を出す必要があるときには、絶大な効果を発揮します。
その方法をご披露しましょう。
まず、テスト対策期間に入ったら、生徒に計画を立てさせます。
私が立てたほうがよい計画になるだろうと思うかもしれませんが、人に与えられた計画は破りやすいものです。なるべく生徒に立てさせ、私はポイントをアドバイスするだけにします。
もちろん、結果が出そうなレベルになるまでは口出ししますが。