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運転しながらレストラン検索、ツイートは当たり前!?
車とネットが融合した「コネクティッドカー」の未来

瀧口範子 [ジャーナリスト]
【第179回】 2012年1月18日
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 今年のCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)ではテレビが大きな注目を集め、ようやく家電が元気を取り戻す時代がやってきたと期待させる。面白いことに、これら家電と同様にIT分野に足を踏み入れているのが、自動車だ。

 CESには毎年自動車メーカーも参加して、車内のいろいろなテクノロジーを披露するのが恒例となっているが、今年は特に未来的なIT技術を搭載したアイデアが目立ったようだ。

 最新型テレビのようにジェスチャー操作を取り込んだのは、メルセデス・ベンツである。「DICE(ダイナミックで感覚的なコントロール体験)」というシステムが搭載された自動車を開発中だ。

 DICE搭載車では、ダッシュボードはただのツルリとしたスクリーン。ボタンもなければスイッチもない。しかし、そこに手をかざすと、画面上にさまざまなアイコンが現れる。それを手のジェスチャーで操作するのである。画面にはプロクシミティーセンサー(距離感を空間的に図るセンサー)が盛り込まれていて、手の動きを3Dで感知する。あの映画『マイノリティー・リポート』でトム・クルーズがやっていたようなことを、運転しながら自分もできるというわけだ。

 操作するのは、音楽やエアコンはもとより、フェイスブックの友達を電話で呼び出したりといったこともできる。またドライブしている近くのレストランなどが自動的に表示されて、本日のメニューを閲覧できたりする。デモを見ていると、もう運転する暇もないくらい、忙しくあれこれ操作できそうである。

 DICEが実際に搭載されるのは何年も先のモデルらしいが、一方、もっと現実的なのは、「Mbrace2」というシステムで、こちらはスマートフォン上で常用しているアプリが車内でも使えるというものだ。フェイスブック、イェルプ(地元のレストランやビジネスの評価サイト)、グーグルのローカル検索などが使える。メルセデスはまた、スマートフォン用にアプリを開発し、ドアをロックしたり、駐車した車の位置を確認したり、また整備が必要な状態かどうかもわかるようにするという。

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瀧口範子 [ジャーナリスト]

シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)。7月に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』(プレジデント)を刊行。


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