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人事部は「人を見る目」だけでは
やっていけない時代に

瀧口範子 [ジャーナリスト]
【第445回】 2018年10月10日
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「ワークデイ・ライジング」で登壇したワークデイ共同創業者のデイブ・ダフィールド氏(左)と、同社COOのジム・ボジーニ氏(右)

 働き方の変化と共に、企業人事のあり方も変革を迫られている。どう社員を適材適所に配置するか、新しい時代の需要に応えてどう社員を再教育するか、そして社員の潜在力をどう引き出すか。こうしたこと全てが今、企業にとって生き残りをかけた課題にもなっているのだ。ただ数字だけを押さえる人理管理だけではすまない時代に突入しているのだ。

 人事ソフトウェアを提供するワークデイ(Workday)は、こうした課題に積極的に取り組もうとしている一社だ。例えばAIを利用して、埋めるべきポストと求める人材の最適なマッチングを図ったり、やはりAIを利用して社員のキャリアパスをうまく前進させていったりするような仕組みを作っている。10月1~4日にラスベガスで開催された同社の年次カンファレンス『Workday Rising』では、その最新の取り組みが発表された。

人事部門向けのソフトには2種類ある

 すでに現在、「人事ソフトウェア」は2種類に分けて捉えられるようになっている。「コアHR」と「それ以外」だ。「コアHR」は、社員の給与や出勤記録管理などで、われわれが昔から知っているタイプのソフトウェアである。

 一方「それ以外」の部分では、「HCM(ヒューマン・キャピタル・マネージメント)」とか「TMS(タレント・マネージメント・システム)」など色々な呼び方と色々な種類のソフトウェアがあり、今大きなイノベーションが起こっている分野だ。要は人材を「人財」として捉え、企業の戦略を実現させていく際の重要な車輪として活用する。同時に、社員個々人にとってもスキルと知識を高めて、自分の進歩が感じられるような仕組みを統合するタイプのものである。

 後者の部分は、従来ならば面倒見のいい上司や洞察力のある人事部がやってくれたことかもしれない。だが、今やそんなアナログで、時にアテにならない方法に頼っている場合ではない、というのが、こうした新しい人事ソフトウェアが語るところである。全てはデータで考え、データで戦略を立てようという時代になっているのだ。

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瀧口範子
[ジャーナリスト]

シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)。7月に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』(プレジデント)を刊行。

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