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『週刊ダイヤモンド』特別レポート

真山 仁 ニューヨークレポート

週刊ダイヤモンド編集部
2012年1月20日
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 リーマンショックとは何だったのか、そして、世界中を虜にするニューヨークという街の“魔力”の秘密を知りたくて、昨年11月15日から9日間にわたってニューヨーク取材を敢行した。

 前月末に季節はずれの寒波に襲われ大雪に見舞われたが、JFK国際空港に降り立ったときは、さほどの冷え込みは感じなかった。2008年3月以来2度目となるニューヨーク、空港から猛スピードでマンハッタンを目指すタクシーに揺られながら、前回は到着直後に投資銀行の一角であるベア・スターンズが破綻したとタクシーのラジオで知ったのを思い出した。

 旅とは、不思議な巡り合わせの連続だ。まさか、あの時のニュースから始まった世界的金融危機を取材するために、この街を再び訪れることになるとは……。空を覆う鉛色の雲の先に見えてきた摩天楼を見つめながら、次はどんな巡り合わせに遭遇することになるのだろうか。

 ニューヨーク入りする前に、リーマンショックに関する資料本を読み漁っていて、ある言葉が引っかかった。

 グリード(greed)、すなわち強欲だ。

 この言葉は、1987年のオリバー・ストーン監督の映画「ウォール街」で、マイケル・ダグラス演じるカリスマ的な投資家ゴードン・ゲッコーの口癖“greed is good!”だった。

 投資とは、将来の期待値に賭け、大きな見返りを求めることだ。その根源には、欲望が見え隠れする。だからこそ、理性が欲望をコントロールすることで、バランスを保ってきた。それは個人レベルだけではなく、金融システムの健全性を維持するためにも重要な制御だ。だが、そのたががはずれると、欲望の暴走が始まる。リーマンショックとは、そうして起きた──と、多くのジャーナリストが指摘している。

 ニューヨークの金融関係者は、この“greed”という言葉にどう反応するのか──。なによりそれが知りたかった。

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