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2018年4月16日
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“思い込み”による組織運営から脱却し
データに基づいた合理的な経営を

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AI(人工知能)の本格的な活用によってサービスが変わり、ビジネスが変わると言われている。それは企業の組織や人の活用という面でも影響を及ぼしていくはずだ。AIによって日本企業が抱える課題がどう解決されていくのか。法人向けクラウド名刺管理サービスのSansanがAI研究の第一人者である東京大学大学院の松尾豊・特任准教授に話を聞いた。

人事分野でのAI活用が
企業力強化につながる

――AIの研究者という立場から見て、今の日本企業の課題はどんなところにあると思いますか。

松尾 日本企業の組織は“思い込み”から構成されている部分が大きいのではないでしょうか。AIの活用という観点ではもっと若い人に権限委譲すべきですが、人の能力を生かすという面でも、合理的に判断しているとは見えない部分が多くあります。

 データで人の能力を捉え、長期的なパフォーマンスとぶつけることで、何が重要な能力かを時間をかけて検証していくことができるはずです。

松尾 豊
東京大学大学院工学系研究科
技術経営戦略学専攻 特任准教授

1997年東京大学工学部電子情報工学科卒、2002年同大学院工学系研究科電子情報工学博士課程修了。産業技術総合研究所研究員、スタンフォード大学客員研究員などを経て14年より現職。産業技術総合研究所人工知能研究センター企画チーム長、日本ディープラーニング協会理事長も務める。専門は人工知能。

――企業が持っている従業員のデータは、基本的な人事情報、適性診断や資格情報くらいですね。確かに個人に関してのデータはそれほど多くないような気がします。

松尾 多くの企業では採用プロセスがいい加減だと思います。もちろんいろんな工夫はされていますが、面接して点数を付けて、それが正しかったどうかを何年か後にチェックしているでしょうか。

 業務ごとに求められる能力についても、その業務で能力を発揮している人を調べて、どういう能力や適性が重要なのかをデータで見極めた上で定義するべきです。そのためには配属後も定期的にパフォーマンスを追跡調査してデータを蓄積していく必要があります。

――データがない中では合理的な判断はできないということですね。

松尾 これまでの企業内での人材と能力のマッチングは、人の勘と経験に頼る部分が多かったと思います。今、働き方改革が求められていますが、何の仕事をするためにどういった能力の人が求められているのかをきちんと定義し直すという作業が必要だと思います。

 ITが進化した現在、事情は大きく変わりつつあります。ビッグデータがそのまま扱えるようになったことで、もっと細かいレベルでのマッチングが可能になりました。本当の意味での適材適所が実現できる可能性が広がっています。

 そのためにも業務ごとに付加価値や必要となる能力を詳細に整理して、社員に提示することが必要です。それがあって初めてデータを収集する意味が生まれてきます。

――それぞれの業務の内容を精査して、そこに求められる能力を定義するということですね。

松尾 そうです。その上でその業務に合うのか合わないのかを見極めていかないと、能力の勝負にはなっていきません。顧客との付き合いが長いとか根回しがうまいとか、通常組織内で評価されることが多い能力が、本当に企業にとっての価値を生んでいるのかも検証していくべきだと思います。

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